「もう一度アニメ化を」封印された大ヒット作『キャンディ キャンディ』の最終回を覚えてる?
アニメ版の最終回では?

アニメは基本的に原作に忠実でしたが、アニメの制作が原作に追いついてしまうため、キャンディが工事現場の移動診療所に出向くなどのオリジナルエピソードも挿入されていました。最終回「ポニーの丘は花盛り」も原作と少し異なっています。
冒頭でアルバートさんの正体がウィリアム大おじさまであることが印象的に描かれると、キャンディとアルバートさんが思い出を語り合う形でダイジェスト的に過去の映像が挿入されます。ニールの婚約パーティーに乗り込むくだりはなく、アルバートさんの「僕にまかせておきたまえ」のひと言で解決しました。
ポニーの丘に帰ったキャンディは、アンソニー、ステア、テリィを思い出して涙しますが、そこへバグパイプの音が聞こえてきて、丘の上に王子様のことが脳裏に浮かびます。すると本当にスコットランドの民族衣装に身を包んだアルバートさんがやってきて、キャンディは丘の上の王子様がアルバートさんだと強引に気付かされました。そこへアニーとアーチーが駆けつけて、テリィの動向を知らせてくれます。
懐かしい顔がそろったポニーの家でのパーティーで、乾杯の音頭をとったキャンディは、「私を励まし、力になってくれた大勢の方々とポニーの家のみんなの健康を祝してカンパーイ!」とずいぶん日本風の乾杯を行い、みんなの笑顔に大ヒット曲「キャンディ キャンディ」が被さってハッピーエンドとなります。
原作の最終回が完成する何か月も前から、ウィリアム大おじさまの正体を明かすというポイントのみを共有して完成したアニメの最終回なので、どうしても原作に比べると見劣りする感が否めません。
作画を担当したいがらしゆみこ先生は、最終回を報じる「アニメージュ」1980年2月号に「アニメ放映のおかげで、ダンナと子どもができまして(笑)」と前置きしつつ(いがらし先生はアンソニーとアルバートの少年時代を演じた井上和彦さんと結婚し、その後離婚)、「残念なのは、結末が原作が終了する前に制作されたこと。できればもう一度、原作にそってアニメ化してほしいですね」とコメントを寄せています。このコメントが、後のリメイク騒動の伏線になっていたのかもしれません。
現在、『キャンディ キャンディ』はさまざまな事情があって原作マンガもアニメも封印状態です。一刻も早く封印が解かれて、多くのファンを楽しませてくれることを願っています。
※『キャンディ キャンディ』の正式名称はキャンディの間にハートが入ります。
※記事の一部を修正しました。(2025年6月26日17時33分)
(大山くまお)

