夏休みを彩った劇場2作目『ガンダム 哀戦士』 主題歌を熱唱した井上大輔氏の波乱の生涯とは?
TVアニメ『機動戦士ガンダム ジークアクス』の放送中には、「黒い三連星」のガイアとオルテガなど、初代『機動戦士ガンダム』に登場した一年戦争の英雄たちに再び注目が集まりました。ファーストガンダムの劇場版三部作から、主人公アムロやライバルキャラたちが大いに活躍した第二弾『機動戦士ガンダムII 哀・戦士編』を振り返ります。
少年の成長をくっきりと描いた夏休み映画

80年代の夏休みに大ヒットした劇場アニメとして、思い出されるのは富野由悠季監督の『機動戦士ガンダムII 哀・戦士編』(1981年)です。劇場版三部作の第2弾ですが、上映時間2時間13分のなかで主人公アムロ・レイが大人へと成長する姿がくっきりと描かれています。三部作のなかで『哀・戦士編』がいちばん好きだというファンは、多いのではないでしょうか。
トリプルドムこと「黒い三連星」のガイア、マッシュ、オルテガは、3人編成の「ジェット・ストリーム・アタック」をスクリーン上で披露しました。また、井上大輔氏が歌う主題歌「哀戦士」も大ヒットしています。少年の大人への成長というテーマ性と、夏休みという季節も合っていたように思います。
個性あふれるキャラクターたちが活躍した『哀・戦士編』にまつわるエピソードを振り返ります。
ランバ・ラルと出会い、アムロは大人へと成長
1981年3月に劇場公開された第一作『機動戦士ガンダム』に続き、同年7月11日に封切られた『哀・戦士編』では、連邦軍の新型モビルスーツを操縦するアムロは、ジオン軍の強敵たちとの修羅場の数々を経験します。なかでも、戦場経験が豊富なランバ・ラル隊とアムロとの戦いは壮絶さを極めます。ランバ・ラルはモビルスーツ「グフ」の操縦だけでなく、現場指揮官としての能力にもすぐれ、また人間的な魅力も持ちあわせていました。
折りしも、連邦軍の補給部隊を率いるマチルダ中尉という大人の女性への憧れもあり、アムロは早く一人前の男になりたいと願うようになります。
アムロは「黒い三連星」、ランバ・ラルとその内縁の妻であるハモンの攻撃を辛うじてかわすものの、大きな犠牲を払うことになります。悔し涙が、アムロを大人へと変えていきます。
もうひとり、アムロと一緒に「ホワイトベース」に搭乗するカイ・シデンも、ミハルとの出会いと別れを体験し、大人へと成長することになります。ミハルが消息を絶って以降、カイが操縦するガンキャノンの発進スタイルは気合の入ったものへ変わります。



