お正月といえば『人生ゲーム』。誕生から52年、“人生山あり谷あり”を家族で味わった
大人にはやや切なかった「人生はマネー!」

『人生ゲーム』の勝敗はゴール順ではなく、「最後にお金をいくら持っているか」で決まります。さすがはアメリカ発祥といった感じですね。ゲームの始めには銀行役を決めますが、大変な役回りかと思いきや、子供たちは意外にもやりたがりました。自分がお金を渡す、支払ってもらう(少々、巻き上げる感覚で)ということで、なんだか大人になった感じがしたのでしょう。
すべてのマス目の出来事には必ずお金が絡んでくるため、みんな、手持ちのお金を気にしつつ、必死に祈りながらルーレットを回します。牧場のあとつぎになったら$10万2000ドルもらえるけれど、ヘリコプターを買ったら4万ドル払わなければならない……。運まかせとはいえ大きな差が出るため、ルーレットを回す手に力が入りすぎてひっかかり、ブーイングを浴びることもよくありました。マス目によっては子供が意味もわからず株を買ってみたり(当時は大人でもあまり株には縁がありませんでしたが)、お金が足りなくなって借金して、こちらも意味もわからず約束手形をもらったり。
さらに、子供が生まれると全員からお祝い金をもらえ、ゴール後には1人あたりいくら……と精算されるため、子供たちが「また子供がうまれた~!」と子だくさんを大喜びするシュールな光景が繰り広げられました。
子供の頃は、それぞれのマス目のイベントがひたすら楽しく、ゴール後のお金の計算もワクワクした『人生ゲーム』でしたが、今あらためて思うと、このゲームの根幹は「人生はマネー」の教えだったんですね。なんだか夢がない……と思ってしまいますが、でも一周回ってそれが正解かも。一緒に遊んでくれていた大人たちも、爆笑しながらも時には身につまされて切ない場面もあったかもしれませんが、ゲームの最中にも、子供たちのこれからの人生に失敗がないようにと願ってくれていたはずです。
(古屋啓子)
(C) 1968,2020 Hasbro. All Rights Reserved. (C)TOMY






