マグミクス | manga * anime * game

サンライズ制作のロボアニメ、2月放送開始が多かった…『ガンダム』打ち切りが影響?

1980年代から90年代にかけての土曜の夕方はサンライズ制作のロボットアニメが毎年放送されていました。1月下旬や2月上旬といった中途半端な時期に新番組としてスタートしていた理由は『機動戦士ガンダム』打ち切りの流れを受けてのものでした。

毎年2月、サンライズの新型ロボットが発進する月

『聖戦士ダンバイン』 画像はBlu-ray BOX(バンダイビジュアル) (C)創通・サンライズ
『聖戦士ダンバイン』 画像はBlu-ray BOX(バンダイビジュアル) (C)創通・サンライズ

 筆者が子供の頃は2月になると、「今度の土曜日はどんなロボットアニメが始まるんだろう?」と楽しみにしていたことを覚えています。

 1970年代後半から1998年までの約20年間、テレビ朝日の土曜の夕方は毎週ロボットアニメが放送されており、子供たちの注目を集めていました。

 特に1982年から1984年にかけては、『戦闘メカ ザブングル』『聖戦士ダンバイン』『重戦機エルガイム』といった、『機動戦士ガンダム』や『伝説巨神イデオン』を作り上げた富野由悠季氏の手による作品が次々と放送されていたのです。今改めて考えると、これだけの作品を何年も続けて作り上げていた富野氏の創作にかける情熱のすさまじさに驚かされます。

 それ以外にも『無敵ロボ トライダーG7』や『最強ロボ ダイオージャ』(本作品は1月31日スタート)ら故・佐々木勝利氏が監督を務めたスーパーロボット作品も放送されており、楽しんで見ていた記憶があります。

 もちろん子供の頃の筆者は、これらの番組を制作しているのが日本サンライズ(現:サンライズ)という会社だということはまったく意識はしていません。『無敵ロボ トライダーG7』を見ては「自分も主人公の竹尾ワッ太みたいに巨大ロボットに乗りたいなあ」と思ったり、『戦闘メカ ザブングル』を見ては「ジロンの顔、卵みたいな形してる!」と姉と一緒に笑い転げたりしていました。

 筆者にとって特に印象深い作品と言えばやはり『聖戦士ダンバイン』です。当時としてはまだ珍しい中世ファンタジー風の世界や、従来のロボットとは一線を画した昆虫を思わせるオーラバトラーのフォルム、生々しい人間模様など子供向けに作っているとはまったく思えない重厚なドラマが展開されており、楽しみながらも少々戸惑うこともありました。正直、本放送のころはきちんと理解できたとは到底言えず、大人になって見返してようやく本作の本当の面白さに気付けたような気がします。特にビショット王とルーザ・ルフトの関係性については、小学生にはちょっと難しすぎると言わざるを得ないでしょう。

【画像】クセも面白さも一級!サンライズのSFロボアニメ(5枚)

画像ギャラリー

1 2