マグミクス | manga * anime * game

3月8日はエルピー・プルの誕生日。『ガンダムZZ』の路線変更とともに歴史を変えた…?

3月8日は『機動戦士ガンダムZZ』に登場した、エルピー・プルの誕生日です(プルツーは不明)。ニュータイプのクローンとして生を受け、戦いを強いられながらも主人公のジュドー・アーシタと行動をともにします。その天真爛漫な性格と可愛らしさは人気を呼び、当時としては珍しく、キャラクターブック「エルピー計画」が出版されています。

「オジサンが見て、かわいいという感じでやってくれ」

2009年に復刊された、プルのキャラクターブック「機動戦士ガンダムZZエルピー計画」(徳間書店)
2009年に復刊された、プルのキャラクターブック「機動戦士ガンダムZZエルピー計画」(徳間書店)

 宇宙世紀0078年3月8日は、『機動戦士ガンダムZZ』に登場したエルピー・プルの誕生日です。ニュータイプのクローン体として量産された「プルシリーズ」の第1号もしくは素体とされており、同作には妹のプルツーが、『機動戦士ガンダムUC』には「プルトゥエルブ」がマリーダ・クルスという名前で登場しています。

『ZZ』の第17話「奪回!コア・トップ」で突如として姿を現したプルは、キュベレイMK- IIを駆りZZガンダム、Zガンダム、ガンダムMK-IIの3機と互角に戦うという鮮烈なデビューを飾ります。

 次の第18話「ハマーンの黒い影」からは本格的にストーリーに絡み始めますが、ここで初めてプルの代名詞ともいえるお風呂シーンが登場します。湯船に漬かりながら足をバタバタさせている光景を見る限りでは、無邪気な少女にしか見えません。しかしそんな状態でも「胸がキュンキュンする」と、ジュドーが近づいていることを察知するのはさすがニュータイプといったところでしょうか。

 街に飛び出したプルは簡単にジュドーを見つけると、飛びつきしがみつき駄々をこね、リィナの所在を知っていると示唆することでデートに持ち込み、つかの間の楽しい時間を過ごしたのです。

 しかし、プルはすぐに意識の調整を施されてしまい、ネオ・ジオンのダカール降下作戦の際にジュドーを敵として認識して交戦することになります。戦闘中に洗脳が溶けたプルはジュドーとともに地球上へと降下し、捕虜として捕らえられてしまいますが、プルは持ち前の天真爛漫な性格と無邪気さを発揮してガンダム・チームの一員として溶け込み、行動をともにするようになりました。

 その後のプルは、メガライダーやガンダムMK-IIを駆り戦闘にも参加、もちろん年相応に可愛いところやわがままな姿を縦横無尽に披露し続けます。この一見単純に見えて極めて難しいキャラクターを演じた声優が、2013年に亡くなられた故・本多知恵子さんです。

 本多さんは監督の富野由悠季氏から「オジサンが見て、かわいいという感じでやってくれ」と直接言われたことを明かしています。筆者もこの記事を書くために久々にプルの登場回を見直してみましたが、昔感じていたのが妹的な可愛さだとしたら、今はまるで娘を見るような可愛さに変化しており、本多さんは富野氏の要望に完ぺきに応えていたのだと改めて感じさせられました。

1 2 3