映画『ライアー×ライアー』に原作ファンも納得? 「ありえない」設定を見事に再現
演技の力で、設定が「本物」に

「女の子が男のフリして男子校に潜入」
「実はあのアイドルが変装してクラスメートだった」
「家では姉として、外では女子高生姿で義理の弟と付き合う」
少女マンガのなかで時々起こる、「変装して潜んでいたけど、周りは気付かない」という展開は、実際の生活で起きたら「いやさすがに気付くだろ!」と思ってしまうことでしょう。
マンガならではの展開を、実写でどのように表現するんだろう? と思っていましたが、映画『ライアー×ライアー』の本編が始まると、そんな危惧はどこかへ飛んで行ってしまいました。
松村北斗さん演じる無表情な透が、湊と「みな」に見せるわずかな表情の緩みの違い。森七菜さん演じる「みな」が、透に心を許していく様子。また、湊を演じる際の嘘を重ねなければならない心境の表現。
そこには、ふたりで「三角関係」になってしまっていく湊と透が見事に生きていました。今作では、透が「湊が『みな』であることに気付かない」というのも大きなポイントになっていきます。
実際、原作でも描かれているのですが、湊の変装は完璧なわけではなく、他の登場人物には簡単にバレてしまっています。しかし、肝心の透には一向にバレない。
嫌っている姉とは、イメージが結びつかないから…?
何が「嘘」で何が「本当」か、スクリーンにかじりついたまま、原作を知っていようと知ってなかろうと、ドキドキしながらラストへと向かっていきます。
原作10巻を約2時間の映画にする大変さに思いを馳せますが、「こんなに盛り沢山入れれたのか!」と、原作の「外せない」シーンは存分に楽しめます。
映画を見終わった周囲の女の子たちが口々に、「烏丸…烏丸ってさ…」と、小関裕太さん演じる烏丸(からすま)の名前を口々にしていたのが印象的でした。烏丸くんが気になる人は、ぜひ劇場へ……。
また、『ライアー×ライアー』の原作はもちろん、現在金田一先生が『デザート』にて連載している『NとS』(既刊4巻)もオススメです。付き合い始めた男性が自分の高校の担任として転任してきたことにより、付き合いを「なかった」ことにするも、何かと引き合ってしまうふたり……という、これまた複雑な設定に、新感覚なドキドキとキュンキュンをもらえること請け合いです!
金田一先生作品、そしてまだまだ続く映画『ライアー×ライアー』をぜひお楽しみ下さい!
(別冊なかむらりょうこ)