『スパロボ30』の主人公機「ヒュッケバイン」 現実にも「バニシング」した人気機体
2021年10月28日(木)発売予定のゲーム『スーパーロボット大戦30』。『スパロボ』30周年を記念する本作の主人公機として発表されたのが「ヒュッケバイン30」です。このヒュッケバインの登場は、ファンには待望の出来事でした。
リアルロボットの代名詞として誕生した「ヒュッケバイン」

2021年10月28日(木)発売予定、新作『スーパーロボット大戦30』の発表で、ファンにとってセンセーショナルだったことは主人公機がヒュッケバインの名前を持った機体だったことです。いつもの『スパロボ』新作発表では参戦作品の発表が一番盛り上がるところでしたが、今回は主人公機が「ヒュッケバイン30」という発表が勝るとも劣らない注目を集めました。なぜヒュッケバインの登場が話題になるのか? ……まず、その歴史を振り返ってみましょう。
ヒュッケバインが初めて登場したゲームは、シリーズ5作目の『第4次スーパーロボット大戦』(1995年)でした。この作品からプレイヤーの分身である主人公が登場、その搭乗ロボがグルンガストとヒュッケバインです。ちなみにこの時から、「マジンガーZ」などの高い防御力と攻撃力を持つスーパーロボット系、「ガンダム」などの回避能力に優れた機体をリアルロボット系とカテゴリ分けすることが一般的となりました。
すなわち、スーパー系で使えるロボットがグルンガスト、リアル系で使えるロボットがヒュッケバインです。デザインは当時、ガンダムをはじめとするMS(モビルスーツ)のデザイナーとして頭角を現していたカトキハジメさん。設定は参戦ゲームによって変わっていきますが、動力源は異星人の技術であるブラックホール機関、その最強武装はブラックホール・キャノンでした。
その後、『新スーパーロボット大戦』(1996年)に登場するライディース・F・ブランシュタインが、かつてヒュッケバインの暴走事故で左手を失ったという設定が作られます。ゲームでは登場しませんが、この事故が原因でヒュッケバインに「バニシング・トルーパー」という異名が付くようになりました。
そして、『スパロボ』の本格的な第2シリーズとなったαシリーズ第1弾『スーパーロボット大戦α』(2000年)では、主人公をリアル系に選択した場合、前半搭乗機は「ヒュッケバインMk-II」、後半搭乗機は「ヒュッケバインMk-III」になります。ちなみにスーパー系の前半搭乗機として、対になるグルンガストMk-IIが登場していました。
このMk-IIIにはふたつの換装ユニットがあります。支援戦闘艇のAMガンナーと、強化外骨格換装パーツのAMボクサー。それぞれと合体した姿をヒュッケバインガンナー、ヒュッケバインボクサーと言います。