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公式が否定している漫画家の都市伝説3選「ワンピース作者の家にはATMがある」

漫画家は夢を売るお仕事。それゆえに日本を代表する漫画家には良くも悪くも「都市伝説」がまとわりつきます。たいていは真偽不明のものが多いですが、なかにはしっかり公式で否定されたものもあります。

「漫画家」という夢ある職業だからこそ生まれる、ちょっと特殊な都市伝説たち

世界中で大ベストセラーとなった『ONE PIECE』100巻(著:尾田栄一郎/集英社)
世界中で大ベストセラーとなった『ONE PIECE』100巻(著:尾田栄一郎/集英社)

 漫画家にはたくさんの都市伝説があります。例えば『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の秋本治先生はもしもの時に備え30話ほどのストックを用意していたといった信ぴょう性を感じるものから(実際、5話ほどあったという)、『ジョジョの奇妙な冒険』の荒木飛呂彦先生が老けないのは吸血鬼だからだという、都市伝と呼ぶことすらはばかられるものまで多種多様です。

 そうした数多の都市伝説のなかにはしっかり公式で本人やスタッフが否定しているものがあります。この都市伝説を信じていらっしゃる方がもし身近にいましたら、そっと訂正してあげるのが親切かもしれません。それでは参りましょう。

●「『ONE PIECE』尾田栄一郎先生の家には専用のATMがある」はウソ

『ONE PIECE』の作者・尾田栄一郎先生の家にATMがあるというウワサを聞いたことはないでしょうか。巨大な金庫ではなくATMというのがなんとも現代的な都市伝説でしたが……とあるバラエティ番組に出演した際に尾田先生はこれをきっぱり否定。「誰がそこにお金を入れにいくのか」と、鋭いツッコミをしていました。まったく、おっしゃる通りです。

●「『ゴルゴ13』さいとう・たかを先生は目しか描いてない」はウソ

『ゴルゴ13』の作者であり2021年9月24日に惜しまれつつもこの世を去ったさいとう・たかを先生。本格アクションを導入した「劇画」の第一人者であり、日本を飛び越え世界のマンガ文化に多大なる貢献を果たしてくださいました。そんなさいとう先生ですがマンガ制作の現場にかなり早い段階で「分業制」を採用したことでも知られています。1960年「さいとう・プロダクション」を設立後、作画や脚本などの大勢のプロフェッショナルを統括、指揮することで、数々の名作を世に送り出してきました。

 さて、この「分業制」のイメージが一人歩きしてなのかしばらくの間「キャラの目しか描いてない」といった都市伝説が流布していました。この不名誉なウワサは2013年、『ゴルゴ13』が連載されている「ビッグコミック」編集部より公式に否定されています。なおさいとう先生の遺志はしっかり引き継がれ、『ゴルゴ13』の連載は継続されることになりました。

●「『星のカービィ』ひかわ博一先生が編集者のいやがらせで断筆」はウソ

「コロコロコミック」に連載されていた『星のカービィ デデデでプププなものがたり』。長期連載だったにもかかわらず、突然最終回を迎えたためファンの間でさまざまな憶測を呼び「編集者からの嫌がらせで心を病んで断筆した」というウワサがまことしやかに語られていました。この都市伝説は後年、ひかわ先生ご本人によって否定されました。ただし、モチベーション維持が困難だったことは事実であり、連載後期ではほぼアシスタントさんに丸投げだったことも明かされています。それでも2017年12月発売の「コロコロアニキ」にて復活を果たし、大勢のファンから歓喜の声が寄せられました。

 ということで人気漫画家の都市伝説ひとつとってもそこには壮大な人生ドラマが隠されていることが判明しました。都市伝説それ自体、ある種のフォークロア的側面を有しているとはいえ、公式に否定されているならば、そこでおしまいとするのが懸命。なお秋本治先生と直接関係はないですが……亀有駅北口交番で「両さんいますか?」とお巡りさんに尋ねると「今パトロールに出ていますよ」と答えてくれるという素敵な都市伝説があります。そしてどうやら、こちらは、「本当」のようです。

(片野)

【画像】作者は不老不死?「都市伝説」を生んだマンガ

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