間違いなしの面白さ!アニメの名脚本家たち 実写化も成功させた職人、誇張表現の名手も
実写でも活躍する脚本家も……

●古沢良太……コミカルとデフォルメ
古沢良太さんは基本は実写の人で、『コンフィデンスマンJP』『リーガル・ハイ』『相棒』などで有名です。同じく実写をメインフィールドにしている脚本家・坂元裕二さんが、実写ならではの淡々とした表現に終始しているのと対照的に、コミカルで誇張された表現が特徴。アニメの表現は、基本的に誇張とデフォルメの世界と言えます。そんな作風なので、古沢脚本とアニメの相性は抜群でした。
初のアニメ作品となった『GREAT PRETENDER』は予備知識無しで見たら実写畑の人が書いたものと思えないほど、とことんアニメ的な誇張表現の連発です。同作は浮世絵を思わせる原色主体の色使いで、立体感を消したデフォルメされた画面設計でした。大仰なセリフ回しや不自然な設定は古沢さんの特徴的なスタイルですが、それが画面のデフォルメ具合とマッチしており、もっとアニメの脚本を書いて欲しいと思わさせられます。
●小林靖子……マンガ実写化も成功させる職人
小林靖子さんはアニメ、特撮の分野で活躍するベテラン脚本家です。非常に多作であり、代表作は上げていくとキリがありませんが、近年の仕事で最も印象的なのは実写版『岸辺露伴は動かない』です。『ジョジョの奇妙な冒険』のエッセンスは残しつつ、『世にも奇妙な物語』と探偵小説を融合させたような新しい世界観に着地させていました。アニメ版『ジョジョ』のシリーズ構成を担当し、作品を知り尽くした小林さんならではの技ですね。
小林さんは多作かつ、手掛けた作品のジャンルもオリジナル、原作つき問わず多岐に渡るため、作風を一言で表すのは難しいです。筆者はこういうタイプの脚本家を、オーダー通りに仕事を仕上げる「職人」と呼んでいます。
同様にオリジナル・原作問わず様々なジャンルをこなす、吉田玲子さん(『デジモンアドベンチャー』『たまこラブストーリー』『ガールズ&パンツァー』など)、横手美智子さん(『カウボーイビバップ』『SHIROBAKO』『若おかみは小学生!』など)、大河内一楼さん(『コードギアス』シリーズ、『ぼくらの7日間戦争』『アイの歌声を聴かせて』)なども同じタイプの職人だと思います。実写、アニメ問わず商業脚本家で最も多いのは彼らのような職人でしょう。これらの脚本家たちは、平均点の高い仕事をしている人たちで、彼らを基準に見る作品を選べば、間違いは少ないのではないでしょうか。
(ニコ・トスカーニ)



