表紙がまぎらわしい「赤マルジャンプ」とは? 実はマンガ界の「重要な存在」だった!
みなさんは「赤マルジャンプ」を覚えているでしょうか?よく「週刊」でも「月刊」でもない不思議な位置付けの「赤マル」の役割を解説します。
懐かしい「赤マルジャンプ」…月刊とは何が違うのか?

ある世代にとって「週刊少年ジャンプ」(以下、ジャンプ本誌)と「赤マルジャンプ」を間違えて買ってしまうというのは「あるある」でした。
「赤マルジャンプ」という名が、懐かしく響く方も多いでしょう。1996年末に創刊され、気付けばなくなっていたこの雑誌。そもそも、いったいどういう位置付けだったのでしょうか。
まず「赤マルジャンプ」は月刊ではありません。月刊で「ジャンプ」を冠する雑誌はもともと「月刊少年ジャンプ」があり、現在の「ジャンプスクエア」がそれにあたります。
では「赤マル」は何だったのかと言えば「ジャンプ本誌」の増刊号にあたります。そのためジャンプ本誌が合併号のときに刊行されるのが通例。またジャンプ本誌で打ち切りとなってしまった作品の最終回や、そのほか連載作品の「番外編」が掲載されることもしばしばでした。
とはいえ、「赤マルジャンプ」のメインはなんといっても新人漫画家の読み切り作品です。創刊号のラインナップを見てみると『テニスの王子様』の許斐剛先生、『NARUTO -ナルト-』の岸本斉史先生といった大御所の読み切りが掲載されていました。ちなみに尾田栄一郎先生のデビュー作『WANTED!』も、すでに『ONE PIECE』を本誌で連載開始してからではありますが、「幻のデビュー作」として「赤マルジャンプ」に掲載されました。
ジャンプ本誌でもたくさん新人漫画家の作品が掲載されていますが、その才能の発掘に一役買っていたのが「赤マルジャンプ」、つまりは増刊号だったのです。
その後、「赤マルジャンプ」は「少年ジャンプNEXT!」、「少年ジャンプNEXT!!」そして今は「ジャンプGIGA」。「増刊号」は誌名と方向性をマイナーチェンジしながら現在に至ります。
『ルリドラゴン』(著:眞藤雅興)が「ジャンプGIGA」に掲載されて人気に火がついたことは記憶に新しいところです。新たな才能を見つけようとする編集部のフロンティア精神、そして表紙がジャンプ本誌と若干まぎらわしいところは、誌名が変わろうとも脈々と受け継がれているのです。
(片野)