「最新鋭のゲーム機」はそもそも必要? PS5が最高の家庭用ゲーム機として君臨する日は来るか
PS5は転売屋とキラータイトル不在が痛い

なぜこのような状況に陥ったのか。まず挙げられる理由としては転売屋の存在が挙げられます。販売開始当初からPS5はかなりの数が転売屋の手に渡ってしまったため実際のユーザー数が分かりづらくなってしまい、ゲームメーカーはPS5用として予定していたタイトルをPC向けへと振り向けざるを得なくなってしまったのです。結果として「PS5でなければ絶対に遊べないタイトル」の数は極めて少なく、他のハードウェアに対する優位性が感じられない状況となっています。
さらに近年のゲームは特定のハードに依存しないプラットフォーム化が進んでおり、PC、スマホ、家庭用ゲーム機のすべてで遊べるタイトルも多くなっています。他のゲームハードでは性能不足でグラフィックの表示が厳しく、PS5の高性能を生かせば快適に遊べるタイトルも存在していますが、その場合でも高性能ゲーミングPCでプレイする道が残されているのもPS5には苦しい状況でしょう。またマイクロソフトが提供しているサブスクリプションサービス「Xbox Game Pass」は安価に数多くのタイトルを遊べる極めて便利なもので、近頃は日本の家電量販店でもXboxコーナーが徐々に存在感を増しています。
Nintendo Switchも発売からは5年以上が経過しすでに最新鋭のハードとは言えなくなっていますが、「ゲームを遊ぶ」という点においては比類なき存在感を発揮し続けており、衰えなどみじんも感じさせません。子供のために買い与える・子供と一緒に遊ぶという観点で考えれば、Nintendo Switchが最優秀ハードであることは間違いないでしょう。
ではPS5には未来が存在しないのかと言えば、そのようなことはありません。2023年冬に発売予定の『ファイナルファンタジーVII REBIRTH』は現在PS5専用タイトルとして告知されており、注目を集めています。ハードに勢いを付けるためにはまずはキラータイトルとなるソフトが必要不可欠です。PS5の高性能に疑う余地はありません。あとはその高性能がなければなし得ないドキドキ・ワクワク・感動を見せつける必要があり、今のところそれはできていません。
PS5供給の安定化とキラータイトルの登場、このふたつの課題さえクリアできれば、PS5が最高の家庭用ゲーム機として君臨できる日も来るかもしれません。その日を待ち望んでいる方も、多いのではないでしょうか。
(早川清一朗)



