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「ラストが衝撃的なゲーム」3選 トラウマ・どんでん返し…プレイ後呆然!

何かを得るために、その代償を「プレイヤー」が払った作品も

誰かを救うには、代償が必要なことも。だが、『ニーア レプリカント』はさらに過酷な条件をつきつける
誰かを救うには、代償が必要なことも。だが、『ニーア レプリカント』はさらに過酷な条件をつきつける

●悲劇を回避する代償を、「プレイヤー」が直接支払うことに

 衝撃的な結末を迎えた『ドラッグ オン ドラグーン』は、後にシリーズ化を遂げます。また、そちらのシリーズとは別に、前述の「新宿エンド」から繋がる『ニーアレプリカント/ゲシュタルト』(以下、ニーアレプリカントに統一)も制作されました。この作品もまた、最後に衝撃的な終わり方を迎えます。

『ドラッグ オン ドラグーン』ほど特化した作品は少ないものの、悲劇と絶望に彩られた結末を迎えるゲーム自体は、決して皆無ではありません。ですが『ニーアレプリカント』の場合は、そこに驚くべき仕掛けが施されていました。

 本作は、さらわれた妹「ヨナ」を助け出すため、兄の「ニーア」が奔走し、その戦いを仲間の「カイネ」が手を貸し、支え合います(ゲシュタルトの場合は設定が異なり、ヨナは娘、ニーアは父親)。そして本作も、結末が複数あるマルチエンディングを採用しており、いくつもの「終わり」をプレイヤーに提示しました。

 設定面で繋がりのある『ドラッグ オン ドラグーン』の場合とは異なり、全面的な絶望はなく、悲しくもどこか救いのある結末も描かれます。しかし、いずれも誰かが何らかの形で犠牲となり、特にカイネの身に看過できない悲しみは付きまとっていくのです。

 カイネはその身にマモノを宿しており、いつ暴走して自分を失うか分からない身の上。そのため、ニーアとヨナが念願の再会を果たした後、ふたりを残してそっと去る──という結末もあります。

 その終わり方はまだいい方で、なかにはマモノ化が制御できなくなったカイネを、ニーアがその手で殺めてしまうといった結末も。この展開に胸を痛めたプレイヤーは、「彼女を救う方法はないのか!?」と、さらにプレイを重ねていきます。

 そして『ドラッグ オン ドラグーン』の場合と違い、この『ニーアレプリカント』には、カイネを救う手段がちゃんと用意されています。その悲劇を回避するには代償が必要ですが、何も失わずに何かを得ようとするのは都合が良過ぎるので、なんらかの損失は仕方のない話でしょう。

 カイネを助ける代償は、ニーア自身が犠牲になること。これは、ただ命を差し出すのではなく、彼の存在そのものをこの世界から消し去るというものです。その影響は、現在と未来だけでなく過去にまで影響し、ヨナやカイネの記憶からもニーアがいなくなることを意味します。

 そして、存在の抹消という代償を負うのは、ニーアだけでありません。プレイヤーもまた、その喪失の痛みを負わなければなりません。具体的には、カイネを救う選択を採ることで、なんと「セーブデータ」が消えてしまうのです。

 セーブデータは、ここまでプレイヤーが費やした努力の結晶。そして、ニーアが歩んだ記録でもあります。だからこそ、ニーアの存在がなくなるのであれば、セーブデータもまた消える運命にあるのでしょう。

 作中の展開が、リアル世界にも影響を及ぼした『ニーアレプリカント』。そのエンディングを自力で見たプレイヤーは、誰もがセーブデータを犠牲にしました。この喪失感は、到底忘れられるものではありません。

 ちなみに、『ニーア レプリカント』をバージョンアップさせた『ニーア レプリカント ver.1.22474487139…』でも、セーブデータを犠牲にするエンディングがありました──が、その先の物語も用意されています。オリジナル版で衝撃を受けた方は、この『ニーア レプリカント ver.1.22474487139…』で更なる驚きと出会ってみてはいかがでしょうか。

●たった5文字で表現できる結末が、日本中に知れ渡った

 マルチエンディングが全てバッドエンドな『ドラッグ オン ドラグーン』。作中の人物を救うためにプレイヤーが代価を支払った『ニーアレプリカント』。どちらも異なる形で、驚きの結末を描きました。

 最後に紹介する作品も、この2作品とは異なる衝撃を与えてくれた作品です。その名は、『ポートピア連続殺人事件』。後に『ドラゴンクエスト』を生み出した堀井雄二氏の手によるアドベンチャーゲームです。

 相棒の「ヤス」(真野康彦)と共に殺人事件を追う刑事となり、その真相へと迫る『ポートピア連続殺人事件』。元々はパソコン向けのゲームでしたが、1985年にファミコン版が登場し、当時はまだ目新しいジャンルだったことも手伝って話題となりました。

 先にネタバレをすると、本作で起きた事件の犯人は、相棒のヤス。最も身近な人間が犯人という手口は、今でこそポピュラーな手法として広く知られていますが、当時のアドベンチャーゲームでは珍しく、その物語構成自体がプレイヤーに驚きを与えました。

 ですが、『ポートピア連続殺人事件』の結末に関して最も衝撃的な点は、「犯人はヤス」のワードが日本中に広まったことです。

 当時はインターネットなどもなく、個人が利用できる情報伝達手段は、電話や手紙、対面による口コミ程度。そんな不自由な時代に、「本作を遊んだことがないけど、犯人は知っている」という人が続出するほど、この情報は日本中に拡散されました。

 思わず人に言いたくなるくらい秀逸で衝撃的な展開だったこと、それでいて「犯人はヤス」というたったの5文字(発音でも7文字)で表現できること、またこの一文が音としても妙に心地良い点なども、口コミに拍車をかけた一因かもしれません。

 相棒のヤスが犯人だったのも驚きでしたが、これほど広く知られたゲームのネタバレは、他に類を見ないほど。今では、「ゲームのネタバレ」の代名詞とも言える存在にまでなっています。ともすれば、本体である『ポートピア連続殺人事件』よりも有名な「犯人はヤス」というワードのパワフルさに、ただただ驚くばかりです。

 こちらは余談ですが、本作の続編について堀井氏が構想を語ったことがあります。しかもそのタイトルは、『ポートピア連続殺人事件:犯人はヤス』。副題で率先してネタバレする大胆なタイトル名ですが、作中に登場する人物は「安川」や「靖子」といった「ヤスがつく人物」が多数登場するとのこと。ネタバレを逆手にとって惑わせる、堀井氏の鋭いセンスが光る構想でした。

* * *

 衝撃的なラストを綴った作品は、この他にも多数あります。プレイヤーが予想していなかった驚きの展開や、絶句する悲劇的な結末など、その方向性は多種多彩。時にはプレイヤーが落ち込んでしまうエンディングもありますが、だからこそ「今度はどんな結末だろう?」と、ゲームを遊ぶたびにドキドキできるのかもしれません。

(臥待)

【画像】まだまだあるぞ! 衝撃エンドに「絶望」が止まらない名作ゲーム(5枚)

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