サザエは『サザエさん』の世界で「美人」なのか? 「判断基準」のカギを握る人物とは
サザエさんは美人なのでしょうか? それとも……? 公式で「美人」とされている人から考えていきます。
『サザエさん』の世界で「美人」とされる人物を基準に…?

アニメ『サザエさん』の主人公、サザエさん。彼女について私たちが知っていることといえばまず「陽気」であること、夫と子供がいること、自分の顔をした気球で全国を旅行していること……などが挙げられるでしょう。とりわけ「陽気」であることはサザエさんというキャラクターの核であり、公式サイトにも「竹を割ったような性格で、町内の人気者」とあります。
そんなサザエさんですが、果たして彼女は『サザエさん』の世界で「美人」なのでしょうか。あるいは……なのでしょうか。公式にも内面に関する記述しかないので判然としません。今回はこのことについて考えてみたいと思います。
とはいえ、アニメ『サザエさん』の世界において「美人」かどうかを判断すること自体、至難の業(わざ)でもあるのです。ご存知の通り、あの世界の住人の顔を構成するパーツの種類は限られており、磯野家のメンツも基本的なデザインはほぼ同じ。いったい、何を基準に考えれば良いのでしょうか。
カギを握るのが、ノリスケの妻「タイコ」、そしてお隣の女子高生「ウキエ」の存在です。彼女たちはアニメ公式で「美人」という設定です。ふたりのパーツ構成は非常によく似ており、「尖った鼻」と「長いまつげ」の持ち主。つまりアニメ『サザエさん』の世界ではこのふたつがおおむね「美人」を表す記号と考えられます。
ほかにも、同じ記号で構成されたタラオのガールフレンド「リカちゃん」、カツオのクラスのマドンナ的存在「かおりちゃん」も、あの世界では「美人」です。
サザエを「美女」と信じて疑わない人とは?
さてそうなってくると……サザエさんは違います。とすると、推して知るべし、ということなのでしょうか。とはいえ、顔のパーツ数が少ない世界です。むしろ容姿はごくごく一般的。だからこそ内面の「陽気ぶり」がことさら浮き彫りになっていると言えます。
一方、そんなサザエさんを絶世の美女と信じて疑わない人も。夫であるマスオその人です。
何せアニメで描かれたお見合いの場面で、マスオはサザエにひと目惚れ。律儀に目をハートにしていました。結婚後も人の結婚式にサザエが着飾って出席しようとすればマスオがすかさず「君は華やかで、パッと人目に立ちやすいから、向こうさんに悪い」と叱責するぞっこんぶりなのです。
世間的に美人かどうか、そんなことはどうでもよくなります。サザエさんの完全勝利なのです。あとは花沢さんをどう考えるか……? これはまた別の機会に譲ることにします。
(片野)