SFコメディ『突撃!隣のUFO』に出演! 森次晃嗣ら特撮スター卒業後の代表作は?
特撮スターたちに共通する悩みと喜び

特撮ドラマで人気を博した森次さんや藤岡さんたちは自分を育ててくれた特撮シリーズを大切にし、その後も特撮シリーズに出演し続け、イベントにも参加しています。そこを今回はあえて、特撮ドラマでスターになった俳優たちの、「特撮」卒業後の代表作は何になるかを河崎監督に尋ねました。
「僕が撮った『かにゴールキーパー』(2006年)などに出演してくれた藤岡さんは、アクションドラマ『白い牙』(日本テレビ系)や刑事映画『野獣狩り』(1973年)などの素晴らしい作品に主演しています。近年は NHK大河ドラマなどの時代もので重厚な演技を見せるようになっています。でも、やはり藤岡さんというと『日本沈没』(1973年)や『エスパイ』(1974年)などの特撮のイメージが強いですね。ハリウッド映画『SFソードキル』(1984年)もありました。
森次さんは三島由紀夫原作の『音楽』(1972年)といった異色作にも、メインキャストとして出演しています。『ギララの逆襲 洞爺湖サミット危機一発』(2008年)に出演してくれた黒部さんは、『西部警察』などの刑事もので犯人役をたびたび演じています。『日本以外全部沈没』(2006年)に出演してくれた中田さんは、時代劇の悪役でおなじみです。限られた出番でも存在感を放つところは、さすがです」(河崎監督)
特撮ドラマでの活躍が鮮やかだっただけに、特撮でのブレイク作以上の代表作を残すことはなかなか難しいものがあるようです。
「特撮とは異なるジャンルでの代表作を残そうと、20代や30代の頃は大いに悩み、葛藤もしたと思います。森次さんの場合は、『ウルトラマンレオ』に隊長役で出演したことが転機だったように思います。制作サイドはモロボシダンではない、違う役名を考えていたところ、森次さんからモロボシダンの名前で、と申し出たそうです。森次晃嗣=モロボシダンという俳優と役のイメージが一体化した象徴的なエピソードだったと思います。
レジェンド俳優たちは、本人と役が一体化してしまっているんじゃないでしょうか。役名と名前をどちらも覚えてもらえる俳優は、ほんのひと握りしかいません。ファンに覚えてもらい、応援してもらっていることが、40代~50代になるとうれしく感じられてくるものです。特撮ドラマのレジェンドたちと仕事ができるなんて、僕は監督冥利につきますよ(笑)」(河崎監督)
人生そのものがドラマチックな特撮俳優たち
特撮卒業後も大活躍した俳優のひとりに、『ウルトラセブン』のアンヌ隊員を演じたひし美ゆり子さんがいます。東京12チャンネル(現在のテレビ東京)で放映された『プレイガール』に途中加入し、話題を呼びました。
「ひし美さんはセクシー路線に転向し、大人気でしたね。アンヌ隊員のファンだった人は、石井輝男監督の時代劇『忘八武士道』(1973年)を観て、驚いたことでしょう。ひし美さんが『ウルトラセブン』に代役で出演することになったのは有名な話です。東宝の先輩女優がクレイジーキャッツの映画に出演するために降板し、ひし美さんがアンヌ役を急きょ演じ、大ブレイクすることになった。
『ウルトラマン』は黒部さんの他に、黒沢年男さん、『マタンゴ』(1963年)の久保明さんも主演候補だったそうです。ちょっとした不思議な縁で、特撮ドラマに出演し、その後の人生が大きく変わることになった。特撮ドラマのレジェンド俳優のみなさんは、ドラマだけでなく人生もとてもドラマチックなんです」(河崎監督)
※『突撃!隣のUFO』は、 2月3日(金)より池袋シネマ・ロサほか全国ロードショー。
監督/河崎実 出演/ヨネスケ、濱田龍臣、服部有菜(AKB48)、ハリウッドザコシショウ、かとうあつき、澄川友哉、谷口洋行、破李拳竜、米多朗、三上丈晴(『月刊ムー』編集長)、いしだ壱成、矢追純一
配給/エクストリーム
(c) A UFO intruder 2023
(長野辰次)






