「隠れた名作」なファミコンRPG・3選 今はまさかのプレ値?
ファミコンのRPGと言えば、『ドラゴンクエスト』や『ファイナルファンタジー』など、今も続く人気作が注目を集めました。一方で、現役のファミコン少年たちにもあまり知られず、ひっそりと姿を消した……と思いきや、後に再評価された作品も多数あります。そんな、マイナーなファミコンRPGの一部を紹介します。
今や5桁のプレミア価格に!

コンピュータRPGが国内で一気に広がったのは、ファミコンの普及と『ドラゴンクエスト』シリーズなどの人気作が続々と登場したおかげです。その前からPC向けにはいくつもの名作RPGがリリースされていましたが、一般ユーザーへの広がりはファミコンの存在なくしては難しかったことでしょう。
そこから一大ブームを迎え、しばらくRPG黄金期と呼ばれるほどの盛り上がりが続きます。数多くのRPGが世に放たれたため、人気作もあれば認知されずひっそりと消えていった作品もあり、明暗がはっきりと分かれた時代だったとも言えます。
しかし、認知度の高低と作品の価値は、必ずしも一致しません。むしろゲーム業界の場合、広く知られてなかったゲームが中古市場だと高値がつく、といったケースが多々あります。
筆者はRPGが好きでしたが、子供だったため自由に使えるお金はごくわずか。しかし、より多くの作品を遊びたかったので、リサイクルショップで安くなったRPGをよく購入したものです。人気がないと安くなりやすいので、当時は2~3千円台のファミコンRPGを買い漁っていました。
人気がなくて安いRPGはマイナーなものが多く、当時のファミコン仲間たちは遊んでいないどころか、タイトルすら知らない場合も珍しくありません。そのため、面白さを誰とも分かち合えず、寂しい思いをしたものです。
ですが、当時お手頃価格で購入したRPGのいくつかは、今や定価を余裕で超える中古相場になることも多々(完品かつ傷なしの場合含む)。コレクター向けの価値とはいえ、あの時は友達相手の話題にすら上らなかったマイナーRPGたちが、時を超えて関心と注目を集めており、なんだか嬉しく感じるばかり。
現役のファミコン少年たちにもあまり知られず、しかし今や定価超えの価値を見出されたマイナーなRPGたち。そんなマニアックな世界の一部を、皆様にお届けします。
●『AD&D プール オブ レイディアンス』
「RPG」とはロールプレイングゲームのことで、元々は「役割を演じる」という遊びを指す言葉でした。この遊びをルール化した世界最初のアナログゲームが「ダンジョンズ&ドラゴンズ」(以下、D&D)。この作品から派生した流れのひとつが、コンピュータRPGに繋がっています。
そんな「D&D」から発展した「アドバンスト・ダンジョンズ&ドラゴンズ」を原作とし、コンピュータRPGに落とし込んだのが、1991年に発売されたファミコンソフト『AD&D プール オブ レイディアンス』です。
当時、ファミコンなどで流行っていたコンピュータRPGは、『ドラゴンクエスト』のような平面のフィールド探索型がメインでした。そのフィールドを移動して町やダンジョンを訪れ、世界の隅々まで冒険できる魅力がありました。
しかし本作は、3D視点で移動する町を拠点とし、クエストを受諾して冒険に挑むスタイル。世界の片隅で、狭い分だけより深く冒険へと関わります。
またバトルも個性的で、まず敵の多さに驚かされます。当時のRPGだと敵が群れを成して襲い掛かるにも限度がありました。『ウィザードリィ』では複数の敵が大挙する場合もありますが、「(6)」といった数字で表現。ファミコンの性能上、多数の敵を表示するのは難しかったのです。
しかし『AD&D プール オブ レイディアンス』では、優に10体を超す敵の群れを相手にすることもしばしば。集団で襲い掛かるザコが多く、戦士が複数の敵を薙ぎ払ったり、魔法使いが「かきゅう(ファイアーボール)」で一定範囲を焼き尽くしたりと、大規模な戦闘を繰り広げる楽しさがありました。
ただしその代償として、戦闘中のグラフィックは簡素。一見するとユニット単位で戦うシミュレーションゲームのような装いですが、それにしてもやはりシンプル過ぎます。
元々はアメリカで作られ、しかもオリジナル版はPC向けのタイトルでした。そのため、日本のファミコン少年たちの心をくすぐるようなグラフィックではなかったのが、認知されにくかった理由なのかもしれません。
そんなマイナー作品も、現在の中古市場だと1万円を超える場合がほとんど。フリマアプリなどで安く出ている時もありますが、そうした例外を除くと基本的に定価よりも高い相場で売り買いされています。





