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もしや完全実話? 『まんが日本昔ばなし』の「怪奇現象ナシ」だけどトラウマな回

ひとり残らず死んでしまった

●「どろぼうたち」:1994年2月19日放送

「どろぼうたち」が収録された『まんが日本昔ばなし』DVD6巻(東宝)
「どろぼうたち」が収録された『まんが日本昔ばなし』DVD6巻(東宝)

 むかしむかし、今で言う山形県のどこかに、大勢の泥棒が住んでおりました。どろぼうたちは上の村と下の村に分かれて暮らしていましたが、ある日、上の村の泥棒たちがお城を襲い、財宝を盗み出すことに成功したのです。

 それを知った下の村のどろぼうたちは、なんとか宝を奪い取ろうと一計を案じ、上の村のどろぼうたちをおびき出して、落とし穴に落として殺してしまいました。

 これで財宝は自分たちのものだ。大喜びした下の村のどろぼうたちでしたが、皆で分けるには財宝が少なすぎることに気付きます。そこでどろぼうたちは、愚かにも二組に分かれ、殺し合いを始めたのです。

 さんざんに斬り合い、100人が50人に、50人が25人に、どんどん数が減っていきました。やがて生き残ったふたりは戦いを止め、財宝を山分けにすることで話がまとまりました。

 生き残りのどろぼうの片割れはお腹が空いたので食べ物を探しに行きましたが、おにぎりに毒きのこを混ぜ、もうひとりを殺そうと企みます。財宝を守るために残ったどろぼうもふたりで分けるのが惜しくなり、片割れが戻ってきたら殺してしまうことにしました。

 待ち伏せを仕掛けたどろぼうは、おにぎりを持って戻ってきた片割れを襲い、斬り殺してしまいます。これで財宝は自分だけのものだ。そう考えたどろぼうですが腹が空いていたので、落ちていたおにぎりを食べ、毒きのこにあたって死んでしまい、あとは財宝だけが残されたのでした。

「どろぼうたち」は全体的にコミカルな演出となっているため、あまり怖い印象は受けませんが、ひとつひとつの要素を洗い出してみると、

・たくさんの人を落とし穴に落として皆殺し
・どろぼう同士で斬り殺し合う
・最後に残ったふたりも無惨な死を遂げる

 など、かなり凄惨な要素が多数含まれています。あまりにも人が死に過ぎる内容のため、コミカルにして子供たちが怖がらずに済むようにしたのではないかと思われます。

 いずれにせよ、「どろぼうたち」のエピソードは、「欲をかきすぎるとろくなことはない」という教訓を子供たちに伝えるために、格好の題材と言えるのではないでしょうか。

(早川清一朗)

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