『ワンピ』ヒントは「自由」? ルフィの「夢の果て」が大爆笑された理由とは
「海賊王におれはなる!」の決めセリフで知られるルフィですが、その最終目標は海賊王になることではありません。海賊王になるのはルフィの最終ゴールの経過地点にすぎないのです。ルフィの本当の目標「夢の果て」とは、いったい何なのでしょうか。
ルフィが掲げるあまりにも大きなゴール
![遂に四皇の一角にまでのし上がったルフィ。もうすぐ夢に手が届く!?画像は「ONE PIECE Log Collection “SKYPIEA” [DVD]」(エイベックス・ピクチャーズ)](https://magmix.jp/wp-content/uploads/2023/07/230626-yume-1-203x300.jpg)
2023年で連載開始から26年目を迎える『ONE PIECE(ワンピース)』も、いよいよ物語が佳境に近づいてきました。世界の真の支配者と見られているイム様も動き出し、「歴史の真実」と「自由」をめぐる物語から目が離せません。そこで改めて気になるのがルフィの「夢の果て」です。ルフィは海賊王になったあと、何をしようとしているのでしょうか?
※この記事は『ONE PIECE』の単行本未収録、未アニメ化の内容を含みます。ご了承の上お読みください。
●『ONE PIECE』は現実を模倣した物語
すでに多くの読者が気付いているように『ONE PIECE』は極めてテーマ性の高い作品です。海賊たちが「悪魔の実」や覇気で熱いバトルを繰り広げるエンタメの裏には、一貫して戦争や支配、科学の濫用、人体実験、大量殺戮、麻薬、貧困、洗脳、差別などの巨大な構図が描かれてきました。
憎しみの継承を批判的に描いた「魚人島編」や国家的洗脳の「ドレスローザ編」、敗戦と反逆の「ワノ国編」など、それぞれについて語りだせば紙幅(しふく)が足りません。ルフィは世界をより良い方向へ導いていくヒーローなのです。
●ルフィにとっての海賊王
作中ではあまり深く物事を考えていないかのように見えるルフィですが、彼は常にシンプルに物事の本質を捕らえ、その行動は「海賊王になる」点で一貫しています。「ドレスローザ編」のラストで「麦わら大船団」が結成された際、ルフィは迷惑そうにしていました。そのため、彼は世界中の海賊を支配したいわけではないことは確かです。
ルフィにとって、海賊王とは「この海でもっとも自由な存在」のことです。そしてそれこそがルフィの「夢の果て」と大きく関わっているのは間違いないでしょう。