『仮面ライダーV3』1号こと本郷猛はなぜV3を改造できたのか 実は多くの布石アリ?
重傷を負った風見志郎の命を救うために、仮面ライダー1号と2号は彼を仮面ライダーV3に改造する、というのが『仮面ライダーV3』のオープニングです。とはいえショッカーの科学者でもない本郷たちが、なぜ改造手術をできたのでしょうか。
改造人間だからって人間を改造できるものなの?
社会現象になった人気特撮作品『仮面ライダー』の後番組として、1973年より放映されたのが『仮面ライダーV3』です。「V3」となる「風見志郎」は、重傷を負っているところを「仮面ライダー1号」と「2号」により改造され、改造人間として命を繋ぎます。
V3改造手術の直後、仮面ライダー1号と2号は、秘密結社「デストロン」の改造人間「カメバズーカ」による東京への核攻撃を防ぐために、爆弾と共に姿を消します。風見が自分の体に隠された秘密を解明しつつデストロンと戦うというストーリーは大好評で迎えられ、「仮面ライダー」シリーズが現代まで続く礎となりました。
このストーリーの中で、筆者が不思議に感じるのは、「仮面ライダー1号こと『本郷猛』が風見志郎の改造を行えたこと」です。本郷は城南大学(第1話では城北大学と表記)生化学研究所に籍を置くIQ600の天才ではありますが、城南大学は人間を改造する研究をしていたわけではありません。
改造手術に立ち会った仮面ライダー2号こと「一文字隼人」もフリーのカメラマンであり、改造人間を作る知識や経験は持ち合わせていないでしょう。
本郷の恩師である城南大学の緑川教授は、娘の安全と引き換えに、秘密結社「ショッカー」に協力していましたから、改造人間の製作技術を持っていても不思議ではありません。しかし緑川は、『仮面ライダー』の冒頭でショッカーによって殺害されていますから、本郷に改造技術を伝えることは不可能だったでしょう。
本郷は、どうやって人間の改造技術を習得したのでしょうか。その答えは「本郷が脳を改造されていない改造人間」ということにあると思います。