「よもやよもや」←いつ使う? 汎用性抜群なマンガキャラの名セリフ4選
マンガの名セリフには、感動するものやハッとさせられるものなどさまざまな名言が登場します。なかでも汎用性の高いセリフのなかには、原作の意味合いをよく知らずに使っている、という人もいるのではないでしょうか。
シンプルなのに深い意味があることもポイント?

数あるマンガの名セリフのなかには、インパクトの大きさや独特な言い回しで、作品自体を知らない人でもなじみがあるものがあります。今回は、日常生活でも思わず使いたくなる汎用性の高いマンガキャラのセリフを見てみましょう。
●「よもやよもやだ」
まずは、2016 年より「週刊少年ジャンプ」で連載され、コミックの累計発行部数1億5000万部を突破した大ヒットマンガ『鬼滅の刃』(作:吾峠呼世晴)第7巻の60話に登場した、炎柱である煉獄杏寿郎のセリフです。
無限列車の出発後に下弦の壱・魘夢(えんむ)の血気術で眠らされ、起きて状況を察したときでした。寝てる間に乗客への被害が広がっており、「よもやよもやだ 柱として不甲斐なし!!穴があったら入りたい!!」と、鬼殺隊の柱でありながら出遅れた自分を叱咤します。
やや古めかしい印象の表現で、現代では「まさかこんなことになるとは」という、予想外の結果を嘆くようなニュアンスになります。
シンプルかつ古語ならではのユニークな響きが印象的で『鬼滅の刃 無限列車編』の放映後は、「提出期限が今日ということを忘れていた!よもやよもやだ」など、普段うっかりミスした自分をなぐさめるときなどに使われているようです。
※煉獄の「煉」は「火+東」が正しい表記
●「君のような勘のいいガキは嫌いだよ」
2001年から2010年まで「月刊少年ガンガン」にて連載された、ダークファンタジーの金字塔『鋼の錬金術師』(作:荒川弘)の2巻に登場する、国家錬金術師ショウ・タッカーのセリフです。ある日、タッカーは「人語を話す合成獣(キメラ)」として作品をエドワードに紹介しますが、エドワードはそれがタッカーの娘ニーナと愛犬アレキサンダーのキメラであることに気付きます。
そのときエドワードがタッカーに、ニーナとアレキサンダーの居場所を聞いたことに対し、「君のような勘のいいガキは嫌いだよ」と返答したことで、残酷な事実が明らかになりました。
無邪気な少女が父親の手にかかり異形の姿になってしまう展開は、作中屈指のトラウマエピソードです。読者にとってショックが大きいぶん、そのセリフにも注目されたのでしょう。
世間では、合成獣の真実ほど重くはないものの、不都合な事実を見抜かれたときの切り返しや、相手の洞察力に皮肉を込めてほめる場合にも使われることが多いようです。