ジオンの「お姫様」は一年戦争後なぜ表舞台から退いたのか セイラさんのその後を追う
『機動戦士ガンダム』の主要キャラクターのひとり「セイラ・マス」は一年戦争後、どこで何をしていたのでしょうか。アニメではほとんど描かれていない彼女の「その後」を、小説版や派生マンガ作品から探ります。
一年戦争後はフェードアウト…?
『機動戦士ガンダム』のメインキャラクターのひとりとして重要な役割を担っていた「セイラ・マス」は、その後の「ガンダム」シリーズ作品ではほとんど出番がありません。一年戦争後にセイラ・マスはいったいどこで何をしていたのでしょうか。
●「宇宙世紀(UC)」の重要人物
「セイラさん」ことセイラ・マスの本名は「アルテイシア・ソム・ダイクン」といい、ニュータイプ論を唱えた思想家「ジオン・ズム・ダイクン」の娘であり、あの「シャア・アズナブル(キャスバル・レム・ダイクン)」の実の妹です。
セイラはシャア亡き後にダイクンの血を受け継ぐ唯一の存在であり、伝説的な「ホワイトベース」クルーのひとりでもあります。歴史の表舞台に出てきてもおかしくない素性の持ち主だといえるでしょう。賢くて行動力のあるセイラなら、兄が歴史の表舞台に立って活動しているのを黙って見ているはずがない、と思ったファンも多かったはずです。
●セイラの出番はまだ?
『機動戦士ガンダム』の続編である『機動戦士Zガンダム』では、シャアに続いて「アムロ・レイ」やホワイトベースの顔ぶれが登場したことで、セイラの再登場も期待されていました。ところが『Z』やその続編である『機動戦士ガンダムZZ』だけでなく、アムロとシャアの最終決戦が描かれた劇場アニメ『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』でも、セイラの姿はほとんど見られませんでした。
かつてはシャアの動向を知るために無断で「ガンダム」に搭乗して出撃し、独房入りしたこともあったほどの行動力にあふれる人物にしては、不自然に思えます。なぜセイラは宇宙世紀の表舞台から去ってしまったのでしょうか。いったいどこで何をしていたのでしょうか。