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「ケアラー問題」も…現在では「アウト」な描写 新『らんま1/2』はどこまで原作を再現できるか

1989年から放送された『らんま1/2』の新作アニメ制作が決定し、多くのファンたちから歓喜の声があがりました。しかし当時とは社会の在り様も一人ひとりの人間が持つ価値観も変化しており、現在では問題とされる描写も多数存在しています。果たして今回のアニメ化で乗り越えなくてはならないポイントとはなんなのでしょうか。

新アニメ『らんま』は、変化した価値観にどう合わせてくるのか?

『らんま1/2』ビジュアル (C)高橋留美子/小学館
『らんま1/2』ビジュアル (C)高橋留美子/小学館

 1989年から1992年にかけて放送されたTVアニメ『らんま1/2』が、2024年10月より新アニメとして放送されると発表され、多くのファンから歓喜の声があがりました。しかし当時とは社会の在り様も、一人ひとりの人間が持つ価値観も変化しており、作中には現在では問題とされる描写が多数存在しています。果たして、今回のアニメ化で乗り越えなくてはならないポイントとはなんなのでしょうか。

『らんま1/2』といえば、高橋留美子先生の代表作のひとつであり、特に現在の40代から50代の人にとっては、忘れられないタイトルではないでしょうか。しかし連載の開始が1986年、38年前ということもあり、現代では原作そのまま描写するのが難しい部分があるのも事実です。

 まず、代表的なポイントとしては「女らんま」の裸描写が挙げられるでしょう。元は男性のため、上半身をさらけ出すことに抵抗がないのはキャラクター性の演出として自然なことではあります。しかし女らんまは当時としては非常にグラマラスなスタイルをしており、男性の目を引く結果となっていました。

 過去のアニメでは、女らんまの乳首も描写されていました。乳首という男にも女にも付いているものを、なぜ描写してはいけないのかは理解が難しい話ではありますが、現在ではタブーな表現となっています。果たしてどこまでギリギリを攻めてくるのかが、注目点といえるでしょう。

 第二のポイントとしては、やはり「八宝菜」の描写でしょう。八宝菜は、極度のスケベで下着泥棒の常習犯。女らんまに対するセクハラを繰り返し、胸やお尻を直接揉む描写も見受けられました。現代の価値観では間違いなくアウトのキャラクターです。

 しかし、『らんま1/2』の登場人物のなかで、八宝菜のような己の価値観と行動力で話を引っ掻き回す悪のトリックスターとして動けるキャラクターは貴重な存在です。選び抜かれたであろうアニメのスタッフが、八宝菜の魅力を損なわない範囲で現代でも通じるキャラクターに仕上げてくれるのか、非常に興味をそそられる部分でもあります。

【画像】え、めちゃ可愛い! こちらが『新らんま1/2』のキャラたちです(3枚)

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