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視聴率が全ての世界? 反ウルトラマンだったのが、結局似てしまった『ミラーマン』

これまでさまざまな特撮ドラマが作られており、なかには視聴率低迷が原因で、大幅なてこ入れが行われた作品も存在します。その代表例が、『ウルトラマン』と差別化を図った『ミラーマン』です。製作側の意図は視聴者に伝わらず、結果的に理想として掲げていた「反ウルトラマン」とは、違う設定に舵を切ることになったのでした。

滑り出し上々だったのに? 裏番組に遅れをとった『ミラーマン』

DVD「ミラーマンVOL.4」(東映)
DVD「ミラーマンVOL.4」(東映)

 1966年から放送が始まった『ウルトラマン』は、その後のヒーロー史に大きな影響を与えた存在です。『ウルトラマン』の登場以降、さまざまな巨大ヒーローが描かれてきました。そのなかのひとつに、「円谷プロ」が製作した1971年放送『ミラーマン』という特撮ドラマがあります。同作は、最初は独自路線で話が進んでいましたが、最終的にはいわゆる「ウルトラマン化」に舵を切った作品でもありました。

 とはいうものの、第1話「ミラーマン誕生」は27.1%という高視聴率を記録し、滑り出しは好調でした。裏番組『シルバー仮面』は暗い内容が多かったこともあり、そういった作風を受けつけない視聴者が『ミラーマン』に流れた部分もあるようです。

 しかし、優勢だった『ミラーマン』の視聴率は回を重ねるごとに低下し、放送開始から3か月後には19~15%前後に落ち込みました。それもそのはずで、序盤で『ミラーマン』に負けていた『シルバー仮面』は、話の途中で「てこ入れ」が行われていたのです。TV業界は視聴率がものをいう世界なので、視聴率が低ければ、何も変えずに放送を続けるはずがありません。

 当初は等身大のヒーローだった『シルバー仮面』は、第11話から巨大ヒーローの『シルバー仮面ジャイアント』にリニューアルしたことが功を奏して視聴率が上がる一方、何も手を打たない『ミラーマン』の視聴率は下降していくのでした。

 そして、ピンチとなった『ミラーマン』は、放送開始から半年後の第26話「ミラーマン・絶体絶命!」、第27話「総攻撃!S.G.M」で番組の設定を揺るがす「大改変」に踏み切ります。『シルバー仮面』に遅れをとる形で、ようやくてこ入れが行われました。

 まず『ミラーマン』の設定を振り返ると、毎朝新聞のカメラマンで主人公の「鏡京太郎」は、人間と2次元人のハーフである「ミラーマン」です。彼は、2次元からやってきた同じく「インベーダー」による地球侵略を阻むため、育ての親「御手洗博士」が作った調査研究組織「SGM」と協力しながらインベーダーと戦います。

 ちなみに、『ミラーマン』は『シルバー仮面』に比べて派手というわけではなく、外見のモチーフが鏡なだけにベースが銀色で、緑のラインがところどころにあるだけでした。また、敵のインベーダーは、町を大々的に破壊するウルトラシリーズの怪獣とは違って、静かに侵略を進めるため、子供が喜ぶような迫力のあるバトルは描かれません。それもそのはずで、同作は企画の段階で「ウルトラマンと差別化する」という軸があり、小学校中学年から中学生までをメインターゲットにして、よりSF色の強い作風を目指していたのです。

【画像】え…奇跡の共演? これがジャンボーグAとミラーマンの並ぶ姿です(3枚)

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