訴訟対策して制作…は本当! 『猿の軍団』TV放送50年 円谷プロ×小松左京の傑作SF!
なぜ猿が人間を支配した?

『猿の軍団』のあらすじは……「低温生化学研究所」に勤める科学者の「泉和子」と甥の「次郎」、その友人「ユリカ」が、大地震の影響でコールドスリープ装置(人工冬眠する機械)に閉じ込められ、そのまま冬眠、目を覚ますとそこは西暦3713年の未来でした。人間の姿はなく、なんと猿が文明を築いています。猿の中央政府から追われる3人は、人間の生き残りの青年「ゴード」と出会い、「なぜ人間が猿に支配される世界になったのか?」という謎を解き明かすべく旅を続けるのでした。
全26話完結の連続ドラマです。人と違わぬ知能を持つ猿の社会は、現代の人間社会模様と基本的には変わりません。猿にはいくつか種族があり、政府は主にゴリラ、チンパンジー、オランウータンが仕切り、権力抗争や内紛もありました。
一般市民もたくさん登場し、人間に対して好意的な者や敵対的な者が混在、人間と猿が仲間になって政府に立ち向かったり、マントヒヒがユリカにプロポーズするシーンもあったりするなど、猿と人間のあいだに生まれる愛や悲しみ、憎悪などが渦巻く不思議な物語になっています。ベストセラー『復活の日』『日本沈没』同様、少人数の人間が危機に立ち向かう展開は、さすが小松左京先生とうなるばかりです。
●撮影の裏側で……
余談ですが、2014年に放送40周年を記念してリリースされた『SFドラマ 猿の軍団 DVD-BOX』の特典映像で、潮哲也さん(ゴード役)、徳永れい子さん(泉和子役)、斉藤浩子さん(ユリカ役)の3人が撮影秘話を話しています。実は、不思議な出来事がたくさんあったそうです。
ロケ地は、人気(ひとけ)のない山奥ばかりで過酷だったとはいえ、「スタッフを含めてケガをする者が続出」「ゲバー役の畠山麦さんが、マスクをかぶって走った際に倒れて大けが」といったトラブルから、「斉藤さんと数人が、光る小型UFOが飛び去るのを目撃」「潮さんに霊が憑いて、折ったこともない折り鶴を作っていた」といったことまであったといいます。
(玉城夏)

