『ウルトラセブン』敵を切り刻む惨殺技「アイスラッガー」にコンプラ規制? 「やっぱり流血が欲しい…」
切断技にストップ!? コンプライアンスの壁

もちろん、当時は視聴者をブラウン管に釘付けにすべく、奇抜な映像表現を追い求めた結果だったと思われますが、これが時代を経ると、コンプライアンスの壁が立ちはだかることとなり、こうした残酷表現は鳴りを潜めていくこととなります。
ウルトラセブンは平成になって、TVスペシャルやビデオ作品として復活を果たしましたが、アイスラッガーの使用頻度自体が少なくなり、アイスラッガーと同じ「宇宙ブーメラン」を使うセブン系ヒーローであるウルトラセブン21の「ヴェルザード」や、ウルトラマンマックスの「マクシウムソード」も、せいぜいツノを切断するくらいで、切断を伴う決め技として使われることはありませんでした。
ウルトラセブンが『ウルトラマンメビウス』に客演回した際には、アイスラッガーでグローザムを途中まで袈裟懸けに切断するも、グローザムの再生能力で元に戻ってしまうという、実に惜しい描写がありました。
また、映画『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』では、初代マンの八つ裂き光輪、エースのウルトラギロチンとともにセブンもアイスラッガーで、Uキラーザウルスの触手を切断する描写が久々に描かれましたが、この一連の場面では、ウルトラ戦士も怪獣もCGで描写されていたこともあり、いまひとつカタルシスを欠いていたのは残念なところでした。
『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』でデビューを飾ったウルトラセブンの息子であるウルトラマンゼロは「ゼロスラッガー」を頭部に2対付けたデザインで、さらに派手な切断技が期待せずにはいられませんでした。しかし、ゼロスラッガーが怪獣に命中するやミサイルのごとく爆発する描写となり、近年はこうした描かれ方が主流となっています。
同様の描写は、ウルトラセブンがガッツ星人の円盤を爆破する際に用いた「ウルトラノック戦法」のケースがあるとはいえ、やはり物足りなさが拭えないのが正直なところです。いつか、視聴者の気分が高揚するような、大胆な切断技を用いるウルトラ戦士の登場を期待して止みません。
(田中一)




