スペシウム光線の映像に驚愕! 円谷特撮の合成技術を支えた「3億円の必殺マシン」とは
コレは何だ? の「Question」

金策に行き詰まったところ、TBSに勤めていた長男・円谷一氏の働きかけで、TBS映画社が備品として購入するという形で落ち着きます。TBSはこの大きな買物が吉を呼ぶことになるのでした。
これにより、「オプチカルプリンター」を使用する企画が早急に検討され、ドラマ『UNBALANCE』の制作が進行します。そして、東京五輪の体操競技で流行語になった「ウルトラC」をヒントに、「これは何?」というQuestionを合わせて『ウルトラQ』へタイトルを変更。さらに物語のミステリー要素に加え「怪獣」の登場を優先することになります。
(ここまでが定説とされる流れです)
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ハイレベルな技術で挑む世界初の特撮テレビシリーズ『ウルトラQ』は、1966年1月に第1話『ゴメスを倒せ!』からスタート。全28話、平均視聴率32.4%という金字塔を打ち立て、日本に「怪獣ブーム」を起こしたのです。
ウルトラシリーズの必殺技も合成された
『ウルトラQ』の制作費は、通常1話30分150万円のところ、なんと500万円と破格でした。通常のTVドラマで使用する16ミリフィルムではなく、より高額な映画用の35ミリフィルムで撮影し、それを複写してTV用の16ミリフィルムに仕上げるという手の込んだ作業を行いました。これは、円谷氏が「35ミリじゃないと合成のクオリティが出せない」としたからでした。
このようなこだわりが驚異の合成映像を生みます。怪獣ナメゴンの目から飛び出す怪光線(第3話)、8分の1サイズに小さくなる由利子(第17話)、大股で走るケムール人に追いつけないパトカー(第19話)など、お茶の間はTVにクギ付けでした。
「オプチカルプリンター」の威力は、次作の『空想特撮シリーズ・ウルトラマン』でさらに発揮されます。特に怪獣を撃破するスペシウム光線などの必殺技は強烈なインパクトでした。当時、光学作画を担当し「オプチカルプリンター」の担い手だった技術者の飯塚定雄さんによれば、光線などの「光」は基本的に手書きで、スペシウム光線は1秒間で24枚必要だったとか。
ちなみに、高額だった「オプチカルプリンター」はTBS映像所に設置され、外部の使用を許可したことで黒字になったそうです。
(石原久稔)


