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50年前のスーパーヒーロータイム『ストロンガー』→『ゴレンジャー』が実現したワケ

ライダーと戦隊の関係は誕生時から存在

「秘密戦隊ゴレンジャー Vol.11」DVD(東映ビデオ)
「秘密戦隊ゴレンジャー Vol.11」DVD(東映ビデオ)

『ストロンガー』の企画当初は「5人の仮面ライダーが活躍する」というアイディアがありました。しかし、この企画案は「ヒーローはひとりでいい」と主張する毎日放送に却下され、登場するライダーは「仮面ライダーストロンガー」だけとなります。

 この企画案から生まれたのが「電波人間タックル」でした。もともとタックルは、上述した5人のメンバーでのひとりである「仮面ライダータックル」から派生したヒロインです。ちなみにタックルが仮面ライダーとならなかったのも、毎日放送に反対されたからでした。

 こうして作品としての『ストロンガー』の骨子はでき上がりました。ここまでの話でピンときた人も多いことでしょう。実は『ゴレンジャー』は、この企画から生み出されたものでした。

 もっとも、単純に企画をスライドしたわけではありません。スパイアクションという要素を加え、これまでにない新しいヒーロー像を模索しました。そのひとつが「色」による個性分けです。それまでにも集団ヒーローものでは使われた手法ですが、より明確化した点が従来とは異なります。

 もうひとつが強化服によるヒーローへの変身でした。現在では当たり前のように思いますが、当時はまだ宇宙人や改造人間、ロボットといったヒーローが多数を占め、強化服で誰でも変身できるという発想は斬新だったといえるでしょう。

 このふたつのポイントが、後々の「スーパー戦隊」シリーズの特徴であり個性となりました。現在にも引き継がれている点を考えれば、戦隊で最も重要なポイントだったといえるかもしれません。

 こうして源流を同じくする『ストロンガー』と『ゴレンジャー』は、土曜の夜の子供たちの楽しみとなりました。いまでいう「ニチアサ」と同じノリだったかもしれません。

 しかし、『ストロンガー』は「人気のあるうちにシリーズを終わらせよう」というスタッフの意見により全39話で放送を終了しました。逆に『ゴレンジャー』は2年近く放映され、全84話まで制作されることになります。

 好評だった『ゴレンジャー』は、その後続作品となる『ジャッカー電撃隊』へとバトンを渡しました。よりスパイアクションとメカニック描写に力を入れたシリアスな作風の作品です。ところが前番組ほどの勢いはなく、全35話で放送を終了します。後番組はガラッと作風を変えた特撮ドラマ『透明ドリちゃん』となりました。

 しかし『ゴレンジャー』『ジャッカー』の後継者であるTV作品が1年ほどの空白期間を経て放送されることになります。それが『バトルフィーバーJ』でした。これ以降、後続の作品が増えていき、後に「スーパー戦隊」シリーズと呼ばれることになります。

 この『バトルフィーバー』が始まった1979年以降、シリーズは途切れることなく続きました。そのため筆者は、どの戦隊が何年に放送していたかで逆字引き的に考え、その年にどんな出来事があったかを思い出すということをよくやります。

 一方の「仮面ライダー」シリーズは一定の間隔を置いて放送を続け、2000年に放映された『仮面ライダークウガ』以降は毎年、後続作品に切り替わることで2025年現在にいたるまで継続して放映されるようになりました。

 この時から放送局はテレビ朝日へと変わり、奇しくも「スーパー戦隊」シリーズと続けて視聴できる時間枠となります。ここから現在では「スーパーヒーロータイム」と呼ばれる黄金コンビが生まれました。

 こういった経緯を考えると、現在の放送枠のルーツが半世紀前からつながる縁だったというわけです。いまでも子供たちに喜ばれているライダーと戦隊の1時間枠は、これからも長きにわたって放送されていくことでしょう。

(加々美利治)

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