『エヴァ』残酷と明るさの象徴・アスカの誕生日 TV放送終了時の凄まじいブーム
12月4日は、TVアニメ及び劇場版『新世紀エヴァンゲリオン』に登場した惣流・アスカ・ラングレー、新劇場版の式波・アスカ・ラングレーの誕生日です。『エヴァ』の登場キャラクターの大半は担当する声優の誕生日がそのまま使われており、アスカも宮村優子さんの誕生日から設定されています。TV放送終了時のブームを振り返ります。
アスカの誕生日は、声優・宮村優子さんから設定

皆さんは綾波レイ派でしたか? 惣流・アスカ・ラングレー派でしたか? 筆者は空母の上でぶわーーーっと広がったスカートの中身を想像したときから、アスカ派です。
12月4日は、アスカの誕生日です。『新世紀エヴァンゲリオン』(以下、エヴァ)の登場キャラクターの大半は担当する声優の誕生日がそのまま使われており、アスカも宮村優子さんの誕生日から設定されています。
1995年にTV放送が開始された『エヴァ』が強烈なブームを巻き起こした当時、レイ派とアスカ派はしばしば熱い激論を戦わせていましたが、大抵の場合は「両方好きだけど、どちらがより好きか」という内容だったような記憶があります。自分の好きという気持ちを前面に押し出していたあの熱い時代を懐かしく思います。
さてアスカは、容姿端麗にして成績優秀なエヴァ弐号機のパイロットです。ドイツの血を4分の3、日本の血を4分の1引いているクオーターで、早く大人として認めてもらいたくて背伸びをしていた女の子でした。作中では葛城ミサトと碇シンジと同居しており、意図せず胸の谷間を見せつけてしまったり、突然シンジとキスをしたりなど視聴者をドギマギさせるシーンが重くなりがちな作品に緩急をつけていたと思います。その分、作品後半の厳しい描写がより際立つ結果ともなりましたが。
なお、名前の「惣流」は実在した旧帝国海軍空母の「蒼龍」から、「アスカ」は和田慎二先生のマンガ『超能力少女明日香』の主人公から、「ラングレー」は米軍が初めて所有した航空母艦から取られています。初登場が空母の上だったのも納得できる話です。ただし両空母とも史実では撃沈されており、名付けの時点でアスカの運命を示唆していたと言えるでしょう。
劇場版では「惣流」から「式波」へと名前が変更されていますが、こちらは海上自衛隊のあやなみ型護衛艦、「DD-106 しきなみ」から名付けたことを庵野(秀明)監督が明かしています。しきなみは1958年に就役し、1987年に退役するまで任務を全うしました。2021年1月23日公開予定の『シン・エヴァンゲリオン劇場版』で、アスカはどのような道をたどるのでしょうか。楽しみに待ちたいと思います。