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昭和の流行語「シオシオノパー」生んだ『快獣ブースカ』は、子供に寄り添う友達だった

子供たちの気持ちを救ってくれた「シオシオノパー」

フィギュアなどの「ブースカ」グッズは今でも人気が高い。写真は2020年9月に発売されたブースカTシャツ(ハードコアチョコレート)
フィギュアなどの「ブースカ」グッズは今でも人気が高い。写真は2020年9月に発売されたブースカTシャツ(ハードコアチョコレート)

 ブースカは、自身の感情を独特の「ブースカ語」で表現します。嬉しいときは「バラサ バラサ」、怒ったときは「プリプリノキリリンコ、カッカッカーッ」、そして悲しい時やへこんだときは「シオシオノパー」。それぞれお決まりのしぐさとともに繰り出すブースカ語は、子供たちの間で大流行しました。大好きな友だちブースカの言葉なのですから、秘密の合い言葉のような気持ちもあったかもしれませんね。ブースカ大ファンの指揮者・佐渡裕氏も、当時はいつでもどこでもブースカ語を発していたそうです。

 数あるブースカ語のなかでも特に流行ったのは「シオシオノパー」。「青菜に塩」のことわざのように、しおれた気分にはなぜかピッタリとくる言葉です。

 子供たちは、テストの成績が悪ければ「シオシオノパー」、忘れ物をしても「シオシオノパー」、お小遣いが少なくても「シオシオノパー」、親に怒られたときなど、説教をうけながらも「シオシオノパー」とおどけてみせて、さらに親の怒りに火をつけた子供もいました。
 
 思えばいたずら盛り、怒られ盛りの子供たちの生活は、へこむ場面も多いもの。けれども、どこかユーモラスなこの言葉を口にすると、落ち込んでいるのがバカバカしいような気持ちになってきます。失敗しちゃったけど、また頑張ればいいか……と思わせてくれる「シオシオノパー」。沈んだ気分を深刻にさせず、少々力の抜けた笑いに変えてくれる魔法の言葉だったのです。
 
 かつての子供たちは今では大人になり、ブースカのことを忘れているかもしれませんが、気が滅入った時にもう一度、「シオシオノパー」と口にしてみませんか? 大人の世界は、なかなかに辛いものですが、「シオシオノパー」が、ちょっと身体の大きなお友達を思いださせ、気持ちを楽にしてくれるでしょう。

(古屋啓子)

【画像】現代でも発売され続ける「ブースカ」グッズたち

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