映画『ホムンクルス』がネトフリ配信。綾野剛主演のマンガ実写化作品4選
ゼロ年代にカルト的人気を呼んだ山本英夫氏のベストセラーコミック『ホムンクルス』が、綾野剛さん主演映画として劇場公開されました。Netflixでの配信も始まった実写版『ホムンクルス』の見どころに加え、綾野さんがこれまでに出演した人気コミックの実写化作品も振り返ります。ひと癖ある役が多いのが、綾野さん出演作の特徴です。
サイコサスペンスから恋愛コメディまで、幅広く活躍

人気俳優・綾野剛さんが主演した映画『ホムンクルス』が、2021年4月22日よりNetflixで配信が始まっています。クセの強い役を得意とする綾野さんにぴったりな、エッジの効いたスリリングなサイコサスペンスとなっています。
冷血そうな悪役から、憎めないお人好しキャラまで、さまざまな役を演じているのが俳優・綾野剛さんの魅力ではないでしょうか。石原さとみさんと共演した恋愛コメディ『恋はDeepに』(日本テレビ系)も毎週水曜の夜22:00から放送中です。数ある綾野さんの出演作のなかから、コミック原作のヒット作、話題作を振り返ります。
原作と異なる結末を迎える『ホムンクルス』

4月2日から劇場公開が始まり、早くもNetflixで配信がスタートした『ホムンクルス』は、『殺し屋1』でも知られる漫画家・山本英夫氏による、累計400万部という大ベストセラーコミックが原作です。ホラー映画『呪怨』(2003年)を大ヒットさせた清水崇監督が、「実写化不可能」とされていたコミックの実写化に挑みました。
PG12指定となった『ホムンクルス』は、「トレパネーション」を扱った作品です。主人公の名越進(綾野剛)は過去の記憶を失い、車内で寝泊りするホームレスとして生きていました。ある日、名越は怪しげな研修医・伊藤学(成田凌)から、70万円の報酬で「トレパネーション」を受けないかと持ち掛けられます。
「トレパネーション」とは、頭蓋骨の一部に穴を開け、人間の眠れる能力を覚醒させようという脳外科手術です。もちろん違法行為です。生きることに無気力になっていた名越は、この危険な手術を受けるのでした。おでこに小さな穴の開いた名越には、人間が心の奥に隠しているトラウマが異形のモンスターとして見えるようになります。ヤクザの組長(内野聖陽)は頑強なロボットに、女子高生(石井杏奈)は砂人間として、名越の左目に映るのでした。
人間の心の歪みが具象化されたモンスターたち「ホムンクルス」は、原作に近い形で映像化されています。若手演技派・成田凌さんと綾野さんとの鬼気迫る競演ぶりも見ものです。映画のラストは、原作とは異なる展開となっている点も見逃せません。