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悪役から味方になったジャンプキャラたち 「人柄のよさ」が見出された人物も?

悪役時代のイメージを払拭して頼もしい仲間へと転身

 筆者が『ジャンプ』で敵から味方になって一番驚いたキャラが、『幽☆遊☆白書』の「飛影」です。

 その理由は初登場のころ、後から仲間を倒して霊界の三大秘宝をすべて手に入れる、雪村螢子を妖怪に変えると脅迫するなど、行動パターンが小悪党としか思えなかったからでした(ファンの皆様すみません)。最初の戦いを振り返って見ても、その後とつながらないというか、浮いている感じです。特に邪眼の力で変身した姿は不評だったようで、その後は使っていません。

 逆に、一緒だった蔵馬は仲間フラグが即立ち、飛影との最初の戦いで主人公である浦飯幽助を助けています。それゆえに「飛影が再登場した時は裏切るのでは?」とも思っていました。

 ところが、実は妹の雪菜を探していたという設定が明らかにされて以降、作中での扱いが急に「優遇」へと変わります。そして、暗黒武術会で邪王炎殺拳の使い手になってから、言動はあまり変わっていないのに、その言葉が頼もしい味方のものとしてとらえられるようになりました。

『幽☆遊☆白書』がアニメ化されるようになった最大の要因は、この飛影と蔵馬の人気によるものだったと思います。その人気は担当声優の檜山修之さんのブレイクにも一役買っていました。

 余談ですが、『幽☆遊☆白書』はジャンプマンガでは珍しく、前シリーズのラスボスが仲間にならなかった作品です。そう考えると、飛影と蔵馬だけが仲間入りをしてキャラをしぼったことが結果的に有効だったのかもしれません。

 最後は、読者から「どうせ仲間になるんでしょう」と言われて、ギリギリまで仲間にならなかった『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』の「四乃森蒼紫」です。作者の和月伸宏先生は、「おかげでただでさえ長い「京都編」がさらに長くなった」と後にコメントしていました。

 そのコメントの通り、蒼紫の迷走は作品自体の迷走でもありましたが、結果的に「京都編」の根強い人気の要因のひとつになっています。

 緋村剣心に敗れ、部下である御庭番衆を武田観柳に皆殺しにされた蒼紫。剣心を倒して「最強」の二文字を部下たちの墓前に供えるため、修羅になることを決意します。おそらく本来の予定では「京都編」で剣心と戦うことを先延ばしにして、十本刀と戦っていたのでしょう。あえて安直にその展開にしなかったことが、結果的に作品の完成度を上げたと思います。

 続く「人誅編」では、剣心が立ち直るきっかけに気づくなど、頼もしい活躍を見せました。剣心の呼び方も(人斬り)抜刀斎から緋村に変わるなど、さりげない距離感の縮め方もよかったです。

 この他にも、敵から味方になったキャラは大勢いますが、みんなそれぞれ魅力的な仲間入りをしていました。あなたの印象に残っているキャラは誰でしょうか?

(加々美利治)

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