近年のヒットアニメあるある 今支持されるキャラとは「主人公の道徳偏差値高め」
バトル描写もジェンダーフリーに

●強き女性キャラクターの活躍
近年のヒット作品で目立つのは、強い女性キャラクターの活躍です。ひと昔前の少年マンガ・アニメでは、女性キャラクターは「守られる存在」として描かれていることが多くありました。たとえ精神的には強くとも、どうしてもバトルとなると戦力は低めに設定され、人質になり主人公の活躍の引き立て役になる……といった場面も多かったように思われます。
しかし、近年のヒット作品では、女性キャラクターたちが主役級の活躍を見せるのは当たり前になりました。たとえば、『鬼滅の刃』での胡蝶しのぶや栗花落カナヲは、素早さや技術などの面で鬼殺隊屈指のスゴ腕剣士として活躍。また、まだアニメ化はされていませんが、最強の敵である鬼舞辻無惨に対抗するのに、頭脳面で活躍したのは珠世でした。さらに、甘露寺蜜璃においては、普通女性キャラクターは男性に比べるとパワー面で劣っているように描かれやすいところを、「筋肉の密度が常人の8倍」という、ほかの男たちを圧倒する力強さを見せています。現実世界で女性の社会進出が進むとともに、マンガやアニメでも女性キャラの描き方に対する意識が変わってきたことを感じさせます。
また少し時代は遡りますが、「エヴァンゲリオン」の新劇場版シリーズから登場した真希波・マリ・イラストリアスも、現代を象徴する女性キャラクターといえるかもしれません。好奇心旺盛な性格で何事にも物おじせず、誰に対してもフレンドリー。強敵を倒すためなら裏コード「ザ・ビースト」を使い、自分の体を犠牲にして戦う勇気も持ち合わせています。『シン・エヴァンゲリオン劇場版』では主人公である碇シンジに対して、「君がどこにいても必ず迎えに行く。だから絶対に待ってなよシンジ君」という、もはや彼女が主人公と言ってもいいような男前なセリフも残しました。
また『呪術廻戦』に登場する釘崎野薔薇も勝ち気でサバサバした性格で、戦いの場面では相手に対して「降りて来いよクソ魔女!」「テメェが面倒くせぇのは分かったよ」など言葉遣いも荒々しくなります。戦い方も金槌を使って釘を敵に打ち込む超攻撃的スタイルです。
そして虎杖の先輩である禪院真希は、術士の家系に生まれながら生まれつき呪力を持たないハンデを反骨精神と努力でカバー。呪具の扱いと高い身体能力によってかなりの実力を備えています。性格も強気で、自ら家を出るときには「(戻って来たら)私が禪院家の当主になる」と宣言するほどです。それでいて、仲間に対しては面倒見のよい「兄貴肌」。生い立ちや振る舞いを見ると、「少年マンガ」の主人公であってもおかしくありません。今後も「女性キャラクター」の表現や設定が、どんな変化を遂げていくのか注目です。
ほかに、皆さんが思う近年のヒット作品の共通点は何でしょうか?
(吉原あさお)