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知ってる? CM・タイアップで活躍した「マイナーウルトラマン」3選

「ウルトラシリーズ」のなかでも、TVシリーズではなく、CMや企業タイアップでデビューしたウルトラマンたちがいます。影に隠れがちですが、一方で彼らこそが「ウルトラ冬の時代」を盛り上げ、ウルトラマンの光を次世代に繋いだ「縁の下のウルトラマン」でもあるのです。

タイアップならではの異色ウルトラマンの数々…

敵役のラスボスは鹿賀丈史、神田うのにも注目したい『ウルトラマンゼアス1&2』Blu-ray(バンダイビジュアル)
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「ウルトラマン」といえば、国内外で多くのファンを持つ人気キャラクター。
近年CMなどに出演する際には、キャラクターイメージを損なわないよう、細心の注意が払われているようで、代わりに「怪獣」や「宇宙人」が活用されることが多いようです。
しかし、かつてはCMや企業タイアップにウルトラマンが登場し、コメディやギャグ的な役割を演じた時代もありました。今回はCM・タイアップで活躍したウルトラマンを振り返ります。

●コメディ・タイアップウルトラマンの代表、ゼアス!

 企業タイアップのウルトラマンといえば『ウルトラマンゼアス』を思い浮かべる人も多いでしょう。ガソリンスタンドでお馴染み「出光興産」とのタイアップで生まれたウルトラマンで、1996年『ウルトラマンゼアス』と1997年『ウルトラマンゼアス2 超人大戦・光と影』の劇場版が制作されました。

 TVシリーズが『ウルトラマン80』で途絶えた後、『ウルトラマンUSA』『ウルトラマンG』『ウルトラマンパワード』といった海外版、もしくはマンガや書籍、レンタルビデオなどでしか「ウルトラマン」に出会えない時代が続くなか、登場したゼアスに、ウルトラマンに飢えた子供たちは大歓迎でした。ウルトラマンが過去の存在になるかもしれないというなかで、完全新作として登場したのがゼアスだったのです。しかも、当時大人気の「とんねるず」と共演して。

 コメディ色の強い作品で、超宇宙防衛機構「Mydo(マイド)」は、ガソリンスタンドの地下にあり、とんねるずの石橋貴明と木梨憲武がその隊長と副隊長を演じていました。主人公のMydoの隊員・朝日勝人を演じたのは、なんと当時のとんねるずのマネージャー・関口正晴氏。素人っぽい演技が、逆に不器用な朝日隊員には不思議とハマっていました。

 朝日隊員が変身するのが、Z95星雲「ピカリの国」のウルトラマン「ゼアス」。真っ赤な顔が特徴です。電動歯ブラシ型の変身アイテム「ピカリブラッシャー」で歯を磨くことで、ゼアスに変身するのです。

 1996年の3月に封切られた『ゼアス』第1作は反響を呼び、その半年後には、満を持して完全新作のTVシリーズ『ウルトラマンティガ』が始まりました。泥にまみれながらも、ウルトラマンを盛り上げ、復活の狼煙(のろし)を上げたゼアスは、その後のウルトラマン復活の立役者のひとりといっても過言ではありません。

 ちなみに『ゼアス』の約10年後の2007年、再び出光とタイアップしたのが『ウルトラ出光人』(ウルトラマンHOTTO、MOTTO、KITTO)。ゼアスと同郷のウルトラマンですが、その後の活躍の場には恵まれていません。

【画像】デザインも異色? CM・タイアップで活躍したウルトラマン(4枚)

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