どの刑事が好きだった? 『太陽にほえろ!』放送から50年 人気キャラの「殉職」が定番に
最初は予定されていなかった殉職シーンの数々

『太陽にほえろ!』と言えば、多くの若手刑事のアクションシーンのイメージが強い作品です。この個性豊かな若手刑事たちが本作の魅力でしたが、実は番組開始時には想定していなかった展開でした。
当初の構想では、新人刑事である「マカロニ」こと早見淳(演:萩原健一さん)を主人公とした成長物語だったそうです。ところが1年を迎えようとする頃、萩原さんから降板の申し出がありました。『太陽にほえろ!』で自分のキャラクターが固まってしまうことが嫌だったそうです。そこで番組はマカロニを殉職させて新たな新人刑事を登場させる方向に舵を切りました。
そして、2代目の新人刑事となったのが「ジーパン」こと柴田純(演:松田優作さん)です。このジーパンの登場は視聴率にも大きく影響して、常時20%超えを記録するようになり、ついに30%を突破するほどの人気番組へとなりました。このジーパンの殉職シーンは本作の名シーンのひとつで、多くの人が真似をし、オマージュもされるなど、印象深いものです。
3代目新人刑事「テキサス」こと三上順(演:勝野洋さん)は、前任のマカロニ、ジーパンのような型破りのキャラクターでなく、生真面目なタイプの新人刑事でしたが、その違いが逆に多くのファンを生みました。その人気から、新人刑事は1年で殉職というパターンが改められたほどです。
そのため、4代目新人刑事「ボン」こと田口良(演:宮内淳さん)の出番は例年より3か月ほど遅くなります。この翌年、テキサスが殉職する第216話「テキサスは死なず!」は、ニールセン調べでは番組最高視聴率の42.5%を記録しました。
この後に加入したのが前述したスコッチです。これまでのような新人刑事というポジションでなく、チームワークを信条としていた番組に一石を投じる一匹狼的なスタンスのキャラクターとなります。演じる沖さんもすでに役者としては有名な方で、番組のカンフル剤として最初から「半年限りの出演」という契約でした。
スコッチのキャラクターは沖さんの魅力もあり、視聴者からの人気も高かったのですが、当初の予定通り半年で降板します。しかし、はじめての殉職ではなく別の警察署に転勤という展開で、何度かのゲスト出演を経て七曲署に復帰することになりました。その復帰編である第400話「スコッチ・イン・沖縄」は、当時の強力な裏番組だった『3年B組金八先生』の最終回と同日に放送されます。スコッチ人気で起死回生を狙った戦略だったのでしょう。
その後、「ロッキー」こと岩城創(演:木之元亮さん)、「スニーカー」こと五代潤(演:山下真司さん)といった新人刑事が加入しますが、まさかの初期メンバーのひとりである「殿下」こと島公之(演:小野寺昭さん)も第414話「島刑事よ、永遠に」で交通事故による退場劇を迎えます。
これは小野寺さんからの希望でした。女性ファンからの人気が高く、恋人ができるたびに抗議の投書が寄せられるほどでしたが、結局は小野寺さんの意思を尊重することで退場劇は決まります。その最期の視聴率は久々に30%を超えるほどでした。ちなみに同時期に竜さんも降板を希望したそうですが、小野寺さんを先にしたので数年後まで伸ばされたそうです。
こうして殉職シーンも本作の定期的な見どころとなりました。みなさんは誰の最期が印象的だったでしょうか?
(加々美利治)




