一番売れた1995年の「週刊少年ジャンプ」を読んでみた! 当時の読者は幸せすぎる連載陣
後半には、二度目のアニメ化を果たした作品の「名シーン」が
ここからはガモウひろし先生の『とっても!ラッキーマン』、和月伸宏先生の『るろうに剣心』、高橋ゆたか先生の『ボンボン坂高校演劇部』と続きます。
その次は梅澤春人先生の読み切り作品『NANPO UDEN南方遊伝』が掲載されています。なんとこの時期連載されていた『BOY』との二本立てです。梅澤先生は超人なのでしょうか。
ちょうど中間地点となる位置の掲載作品は原作を真倉翔先生、マンガを岡野剛先生が担当した『地獄先生ぬ~べ~』になります。続くのが荒木飛呂彦先生の『ジョジョの奇妙な冒険』Part4で、吉良吉影が猫草との激闘を繰り広げます。さらに高橋陽一先生の『キャプテン翼 ワールドユース編』、秋本治先生の『こちら葛飾区亀有公園前派出所』、徳弘正也先生の『新 ジャングルの王者ターちゃん』と続くのですが、改めて書き出してみるとあまりの豪華さに驚かされます。どれもこれも一時代を築き上げた作品ばかりなのですから。当時の読者は、どれほど贅沢な時間を過ごしていたのでしょうか。
そして次に控えるのが『DRAGON QUEST―ダイの大冒険―』です。三条陸先生が原作を務め、稲田浩司先生がマンガを担当し、2021年に二度目のアニメ化を果たした名作です。この回ではキルバーンの殺しの罠にハマったポップが炎に包まれ絶望的な状況に追い込まれますが、死んだはずのアバン先生が突如姿を現し窮地を救います。アバン先生が再登場したときの衝撃は、今なお忘れられるものではありません。
そろそろ終わりに差し掛かりますが、掲載タイトルは力強いものばかりです。原作・隆慶一郎先生、マンガ・原哲夫先生による『影武者徳川家康』、桐山光侍先生の『NINKU ―忍空―』、北条司先生の『RASH!!』、森田まさのり先生の『ろくでなしBLUES』、梅澤春人先生の『BOY』、宮下あきら先生のボクシングマンガ『BAKUDAN』と「週刊少年ジャンプ」読者であればなじみのある作者ばかりです。
ラストを飾るのが、なにわ小吉先生の『王様はロバ ~はったり帝国の逆襲~』となります。ここまで密度の濃い作品が続いた後に登場するシュールなギャグマンガは、一服の清涼剤の感があります。
(早川清一朗)
※1月10・16日特大号と表記されていますが、物流の問題や出版業界の慣習の影響もあり、実際の発売日は12月の下旬となります。ご了承ください。