『アベンジャーズ/エンドゲーム』 ファンがグッとくる2つのシーンと”ヒーローの引き際”
言葉にしない絆 ハンマーを手にするキャプテン・アメリカ
『エンドゲーム』の最終決戦でサノスの大軍勢を相手するシーンでは、武器である盾を破壊されたキャプテン・アメリカが、ソーの「ムジョルニア」で戦うという、「胸熱」な展開が待っています。
ソーのハンマー「ムジョルニア」は、気高き精神の持ち主にのみ扱えるとされ、登場したほとんどのヒーローはこれを扱うことができませんでした。
今回、キャプテン・アメリカが扱えるようになったことに疑問を持つ人もいるでしょうが、実は『アベンジャーズ/エイジオブウルトロン』(2015年公開)の作中にそのヒントが登場しています。
映画序盤で誰がムジョルニアを持ち上げられるかのゲームを行うシーンがあり、誰が試してもハンマーはピクリとも動かず。そしてキャプテン・アメリカの番になっても、持ち上げてはいませんでした。
しかし、ほんのわずかですがムジョルニアが動いており、ソーの顔色が変わるシーンが映されているのです。
キャプテン・アメリカはハンマーをこの時すでにに持ち上げられた可能性が高く、キャプテンの性格から、持ち上げなかったということも考えられるのです。
その事実を踏まえて『エンドゲーム』のこのシーンを見ると、ソーは驚く顔ではなく、キャプテンに対して「お前なら使えるだろ?」という顔で渡しているのがわかります。セリフでは描かれていない、ソーとキャプテンの絆に間違いなくグッとくるはずです。
ほかにも語り尽くせないほどの名場面がありますが、2008年公開の『アイアンマン』から続く、ヒーローたちが築き上げた壮大な物語に圧倒されるでしょう。
公開から10日ほど経ちましたが、同作品への評価は絶賛の嵐。去るヒーローと、次世代のヒーロー。あなたとヒーローが歩んだ11年間に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
(大野なおと)