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「アベンジャーズ」興収世界一の背後にある、真の「偉業」とは

「興収1位」よりも偉業! ヒーローたちを日常に溶けこませた

東京・小田急百貨店 新宿店にある「STORY STORY MARVELコーナー」。東京ではキデイランド原宿店やヨドバシカメラ マルチメディアAkibaなどにも「マーベル」コーナーが開設されている(画像:ウォルト・ディズニー・ジャパン)
東京・小田急百貨店 新宿店にある「STORY STORY MARVELコーナー」。東京ではキデイランド原宿店やヨドバシカメラ マルチメディアAkibaなどにも「マーベル」コーナーが開設されている(画像:ウォルト・ディズニー・ジャパン)

 ここ数年はポップカルチャーイベント「東京コミコン」も開催。アメコミショップの期間限定店舗が各地に展開し、アパレルブランドとのコラボなどを通じて、アメコミが人の目に触れる機会が増加しています。これはマーベルの地道な宣伝活動の賜物です。『アイアンマン』から始まったMCU作品と並行して宣伝を行ってきたことで、11年後の『エンドゲーム』公開の今年、アメコミは一つの文化として完成し、人びとを映画館に導いたといっていいでしょう。

 マーベルは現在、ディズニーの傘下に入っています。日本人にはファン重視の目線を持ったディズニーの姿が認知されており、今のマーベルの姿勢にもファンに対する思いが強く表れています。エンドゲームの中で描かれる、ファンをゾクゾク、ワクワクさせるような展開や、ハードルを低くし、誰でもわかりやすい作品づくりはファンの増加につながっているでしょう。

 MCUのように「作品がつながり合う」という要素は、キャラクターの背景をより深く知ることができ、作品を見れば見るほど、重厚な世界観を感じることができます。現在は劇場公開後すみやかに映像配信が始まり、見逃してもすぐにチェックしたり、過去作を何度も視聴して補完したりできます。そうした作品の楽しみ方もファンの増加に影響しているはずです(『エンドゲーム』も、2019年8月7日から先行配信が始まっています)。

 この「つながり合う要素」は、連携に失敗すると立て直しに時間もお金もかかってしまうというリスクもありますが、マーベルは映画以外のフィールドで地道に作品を盛り上げ、そうしたリスクを乗り越え、成功するかどうかわからないものを成功させたのです。

 映画の形だけでなく、11年をかけてアメコミヒーローを文化として日常に溶け込ませ、最高の作品に仕上げたことは、「興行収入世界一」以上に「偉業」といえるのではないでしょうか。

(大野なおと)

【画像】街で見かけるのは「当たり前」になった、マーベルグッズたち(6枚)

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