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ファミコン『キン肉マン』は1本100万円? 超高額「プレミア」がついた幻のゲームソフト

大会の景品で非売品だったり、そもそも流通した本数が少なかったり……。世のなかにはさまざまな理由で、希少価値の高さを認められているゲームが存在します。そうしたゲームは大抵プレミア価格が付くもので、ときには100万円以上で取引されることもありました。

ゲームソフトが1本100万円を超えるケースも!?

世に8本しかないと言われる「ゴールドカセット」が存在する、ファミコン「キン肉マン マッスルタッグマッチ」(バンダイ) 画像は通常版カセットです。
世に8本しかないと言われる「ゴールドカセット」が存在する、ファミコン「キン肉マン マッスルタッグマッチ」(バンダイ) 画像は通常版カセットです。

 最近発売されている新作ゲームソフトの相場は、6~8千円ほどで、1万円近くするものも珍しくありません。しかし市場を見渡してみると、古いゲームにもかかわらず1万円が安く見えるほどのプレミア価格が付けられた高額ソフトがいくつも存在します。

 1998年11月に発売されたPlayStation用ソフト『serial experiments lain(シリアルエクスペリメンツレイン)』、通称『lain』はその最たる例といえるでしょう。同作はアニメとゲームが同時進行で制作されたメディアミックス作品であり、発売から20年以上が経った今もカルト的な人気を誇ります。

 主人公の岩倉玲音(レイン)と、彼女の担当医・柊子のカウンセリングが中心となって物語が展開されていきますが、ゲーム中にできることは玲音について記録された音声ファイルと映像ファイルをひたすらチェックしていくだけです。まさに怪作と呼ぶのがふさわしい作品でした。

 以前から同作にはプレミア価格が付いていましたが、近年はさらに高騰し続け、今や5万円以上の値段が付くことがほとんどです。驚くべきことに、10万円以上の金額が付けられたこともありました。

 これほどまでにプレミアソフト化した理由として、すでに生産が終了していること、ゲームアーカイブス化や移植がされていないことが考えられます。

 というのも、同作のプロデューサーである上田耕行氏は、ゲームアーカイブス化や現行機への移植に否定的でした。もともとアーカイブス化の話はあったそうですが、彼自身がグラフィックやローディングなどの面で『lain』のプレイにストレスを感じており、「被害者をこれ以上増やしても……」との思いから、アーカイブスの話を断ったことを過去のインタビューで語られています。

 25周年を迎えた2023年は『lain』イヤーであり、9月5日には対話型AIサービス「AI lain」の配信が注目を集めましたが、ゲームの方が移植される可能性は低いのかもしれません。

 ゆでたまご氏の名作『キン肉マン』のファミリーコンピュータ用ソフト『キン肉マン マッスルタッグマッチ』も、かなり高額な値段がつけられている作品です。内容はキン肉マンをはじめとする超人を操作して対戦するアクションゲームで、1985年11月に発売されました。

 実は同作には、通常版とは別の特別仕様のソフトが2バージョン存在します。ひとつは「集英社児童図書 おたのしみプレゼント」版、通称「グリーンカセット」と呼ばれるもので、内容は通常版と同じながら、緑色のカートリッジに専用のラベルが貼付されている特別仕様です。

 そしてふたつ目が「ゴールデンタッグカートリッジ」版、通称「ゴールドカセット」で、こちらに超高額のプレミアが付いています。同作は1985年に行われた「キン肉マン 宇宙一ゲーム超人コンテスト」の各地区の優勝者8名にプレゼントされた景品で、この世に8本しかない貴重なソフトなのです。

 しかも「ゴールドカセット」は、「グリーンカセット」のようにカートリッジを金色に変えただけではありません。地区優勝者の特権として、ゲーム内に登場する超人のひとりを好きな超人に差し替えた、超プレミア仕様でした。

 そのため「ゴールドカセット」はこの世に8本しかないだけでなく、各地区優勝者に合わせて登場キャラをカスタマイズした唯一無二の貴重なソフトといえます。

 過去に市場に出た時には、100万100円で落札されたものがあり、フリマアプリに突如出品されたときも、95万円で売買が成立しています。希少価値を考えると、90万円台でも安いと感じてしまいそうですね。

【画像】持っていたら超お宝! パッケージもレトロ感漂う「プレミア価格」がついた激レアゲームソフト(4枚)

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