50年前の1974年は「アニメ史に残る1年」 高畑&宮崎の『ハイジ』、裏番組が『ヤマト』!
合体変形ロボの「元祖」も登場

1974年4月には、もうひとつ画期的なアニメ作品が登場しました。元祖合体変形ロボットとなる『ゲッターロボ』(フジテレビ系)です。すでに2年前に放送が始まった『マジンガーZ』(フジテレビ系)を大ヒットさせていた漫画家の永井豪氏ですが、ダイナミックプロの石川賢氏との共作となった『ゲッターロボ』には破天荒な魅力がありました。
熱血漢のリョウ、クールなハヤト、工事用ヘルメットを被ったムサシが、それぞれイーグル号、ジャガー号、ベアー号を操縦。ドッキングする順番を変えることで、ゲッター1、ゲッター2、ゲッター3へとトランスフォームする様子に、男の子たちは夢中になりました。
とりわけ、アームドリルを武器にしたゲッター2は、大変な人気を博しました。男の子はドリル系の武器に目がないようです。実写化の企画も現在進行中なので、そちらも気になるところです。
家長制の崩壊を予言した『ダメおやじ』
社会的ブームを呼んだ『ダメおやじ』も忘れられない作品です。古谷三敏氏のマンガを原作に、テレビ東京系で1974年4月~10月に放映されました。
サラリーマンの雨野ダメ助(CV:大泉滉)は、自宅に帰ると地獄が待っています。オニババこと妻の冬子から、連日のように虐待されていたのです。長女の雪子、長男のタコ坊も一緒になって、父親を責めるのでした。給料が安いこと、いつまで経っても出世しないことなどを理由にイジメられ、生傷が絶えないダメ助でした。
どんなにひどい目に遭っても、ダメ助は翌朝になると家族のために会社へと出社します。あまりの不条理さに、思わず泣けてきます。
原作では、その後のダメおやじは会社経営者として大成功を収め、悠々自適な生活を送ることになります。しかし、アニメ版は次男のイカ太郎が生まれたところで終わります。ダメおやじとオニババの夫婦が、やることはしっかりやっていたことに驚きを覚えずにはいられません。今なら大炎上必至の番組でしょう。
骨付き肉がおいしそう『はじめ人間ギャートルズ』
最後に紹介するのは、園山俊二氏のギャグマンガをアニメ化した『はじめ人間ギャートルズ』です。朝日放送と東京ムービーの共同制作で、1974年10月から全77話が放映されました。
原始人のゴンたち家族のサバイバル生活を描いたもので、マンモスの輪切り肉や骨付き肉がとてもおいしそうでした。かまやつひろしさんが作曲したエンディング曲「やつらの足音のバラード」も、名曲として知られています。今でも時々、無性に聞き直したくなります。
50年前のTVアニメは、非常にバラエティに富んでいました。アニメブームの夜明けを感じさせる特筆すべき一年だったと言えそうです。
(長野辰次)




