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病院は潰せ! SFC『シムシティー』効率と理想の狭間で葛藤する街づくり「あるある」

道路も学校も病院も潰せ…!?

作者のウィル・ライト氏は『バンゲリングベイ』も手掛けたゲームクリエイター。画像はコンプコレクション『ウィル・ライトが明かすシムシティーのすべて』(KADOKAWA)
作者のウィル・ライト氏は『バンゲリングベイ』も手掛けたゲームクリエイター。画像はコンプコレクション『ウィル・ライトが明かすシムシティーのすべて』(KADOKAWA)

●メガロポリスのためなら車も学校も病院もいらない「人を住まわせるだけの都市」づくり

 プレイ当初は、理想の都市を目指し、道路をマップ中央に走らせたり、商業地の中にスタジアムを建設したり、安心安全な街を目指すべく警察署や消防署をたくさん建設したりしますが、これではシムシティー内での優良市長にはなれません。いかにメタに人口を増やすかが必要で、冷徹に徹底した効率重視の街づくりが求められます。

 たとえば「道路」を造れば住人から「渋滞している」の苦情が寄せられ、人口増加の足を引っ張るため、「100%鉄道都市」にします。また住人のリクエストでスタジアムなどを建設しなければならない状況が発生しても、建ててしまえば電気も交通も通さなくて問題ないようなので、マップの端っこに配置するというのも手段のひとつです。

 また住宅地を造成していると、ランダムで学校や病院が勝手に建ちます。普通の都市なら言わずもがなで必須な施設ですが、これらは住人がゼロなので『シムシティー』にはいりません。問答無用で潰し、改めて住宅地を造るという冷徹な采配が必要です。

●行き詰ったら神の手……都市破壊でストレス解放

 メガロポリスに到達させようとすると途端に難易度が高くなるこのゲームにおいては、上記のような徹底した効率化を試みても50万人都市に届かず、空き地もなくなり住宅地が造れず手詰まりになることもしばしばです。

 そのようなときプレイヤーによっては、癇癪のような破壊衝動に苛まれることもあるでしょう。市長自身が「もうどうにでもなれ……」と「災害スイッチ」をポンと押せば、あらゆる災害を巻き起こせてしまいます。なかには「怪獣」というのもあり、『スーパーマリオブラザーズ』のクッパのようなキャラクターが出現し都市を踏み荒らし破壊していき、火災も発生、停電もおこり阿鼻叫喚となります。しかも一度出現させると制御不能で、勝手にいなくなるまで放置するしかありません。

 自分で造り上げた都市が焦土と化していくさまは儚さ虚しさがある一方で、そこはかとなくストレスの解放も感じます。

* * *

 と、ここまで書きましたが、道路を造ろうが、消防署を建てようがメガロポリスに到達するという上級プレイヤーもいたことでしょう。

 また、大都市を目指さなくても、自由に街を造れるのが楽しかった斬新なゲームが『シムシティー』でした。

(南城与右衛門)

【画像】さまざまな世界観をシミュレーションゲームに落とし込んだ「シム」シリーズ(4枚)

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