マグミクス | manga * anime * game

今ならまだ追いつける! 序盤で期待を上回った「掴みはOK」な2024夏アニメ

『【推しの子】』など話題作の続編に目が向いてしまう2024年夏アニメですが、それ以外の作品も実際に見てみると期待を上回って心をつかまれる作品もありました。そうした作品の見逃せない魅力とは、何なのでしょうか。

ヒロインらしからぬヒロインに注目が集まる

TVアニメ『負けヒロインが多すぎる!』メインビジュアル (C)雨森たきび/小学館/マケイン応援委員会
TVアニメ『負けヒロインが多すぎる!』メインビジュアル (C)雨森たきび/小学館/マケイン応援委員会

 2024年夏アニメは、『【推しの子】』第2期をはじめとした話題作が注目を集めていますが、放送前にそこまで期待していなかった新規の作品でも、実際に見てみると序盤の展開で「予想以上に面白かった」と評判のものがいくつもあります。

 たとえば同題ライトノベルが原作の『負けヒロインが多すぎる』は、主人公の「温水和彦(CV:梅田修一朗)」が好きな人にフラれてしまう「負けヒロイン」と関わっていく物語が描かれています。

 第1話は、温水がファミレスで同じクラスの「八奈見杏菜(CV:遠野ひかる)」と男子生徒の言い争いに遭遇したところから始まり、悪びれずに距離を縮める八奈見の陽気さや、変顔のようなくだけた表情も話題になりました。

 本編だけでなく、エンディング曲としてカバーされた「LOVE2000」に対する懐かしさや、曲中に流れる8ミリビデオの実写撮影とセル画を交えた美しい映像などの要素もあり、心をつかまれた視聴者から「ぶっちゃけノーマークだったけど、作画も話も良い」「こんな面白いの切り捨てそうだった」といった声があがるなど、意外な伏兵の登場に驚いた人が多かったようです。

『負けヒロインが多すぎる』は毎週土曜日24時30分に「TOKYO MX」「BS11」ほかで放送中で、「ABEMA」「Amazon Prime Video」「dアニメストア」ほか動画配信サイトでも順次配信中です。

「日常もの」では、2012年に放送されたTVアニメ『氷菓』の米澤穂信さんが原作の『<小市民シリーズ>』も、評判を呼んでいます。もともと期待されていたものの、予想以上の出来に驚かされた視聴者が多かったようです。

「小市民」として目立たず平和な生活を目指すことを約束をした「小鳩常悟朗(CV:梅田修一朗)」と「小佐内ゆき(CV:羊宮妃那)」のふたりが、「消えたポシェット」や「おいしいココアの淹れ方」のような、日常生活で出会った謎を解決するうちに大きな事件に巻き込まれていきます。

 第1話は小鳩が小佐内から春季限定いちごタルトを買いに誘われるも、女子生徒が誰かに盗まれたポシェットの捜索に小鳩も駆り出されてしまいました。何とか事態を解決してタルトも手に入れますが、小佐内の自転車がコンビニ前にたむろしていた他校の男子学生に盗まれたうえ、自転車カゴにいれたタルトも犯人によって地面に落とされて、台無しになってしまう悲しい幕切れを迎えます。

 大切なものを抱えたまま寄り道するうかつさなど、主人公たちの行動や言動に賛否はあるものの「文学小説を読んでいるかのような質感アニメ」「奥ゆきのある画面と細部まで作り込んだ背景、間の取りかたが映画を見てるみたいだった」など、映像を中心に引き込まれた視聴者が多かったようです。

『<小市民シリーズ>』はテレビ朝日系全国24局ネットで毎週土曜日25時30分から放送中で、「ABEMA」「Amazon Prime Video」「dアニメストア」といった動画配信サイトでも順次配信中です。

【画像】え…っ? 「こんなの地上波でいいの?」こちらがドキドキしちゃうシーンが描かれた24年夏アニメです(5枚)

画像ギャラリー

1 2