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スパロボ参戦『星銃士ビスマルク』 記憶を呼び戻したMIO『不思議CALL ME』

1984年から85年にかけて、TVアニメ『星銃士ビスマルク』が放送されました。製作は、『魔法の天使クリィミーマミ』などの人気アニメを制作し高い評価を受けていた「スタジオぴえろ」。スマホアプリ『スーパーロボット大戦X-Ω』で、期間限定ながら初参戦することになりました。

忘れ去っていた『ビスマルク』

『星銃士ビスマルク スペシャルセレクション』VHS(バンダイビジュアル)
『星銃士ビスマルク スペシャルセレクション』VHS(バンダイビジュアル)

 1984年から85年にかけて放送された『星銃士ビスマルク』(以下、ビスマルク)は、『魔法の天使クリィミーマミ』などの人気アニメを制作し高い評価を受けていた「スタジオぴえろ」が初めて手掛けたロボットアニメです。異彩を放つロボットデザインや分かりやすいストーリー展開などが好評を呼び、当初半年の放送予定が1年に延びるほどの人気を獲得しました。確かに楽しんで見ていたはずなのに、ある出来事が起こるまで『ビスマルク』の存在を忘れていた早川清一朗さんが、思いを語ります。

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筆者が子供の頃、TVはロボットアニメにあふれていました。 再放送も頻繁に行われており、『機動戦士ガンダム』や『超電磁ロボ コン・バトラーV』『超電磁マシーン ボルテスV』などの人気作は延々とリピートされ続け、子供たちの脳裏に刻み込まれていきました。

 しかしながら、あまり再放送が行われなかった作品も数多く存在しています。まだビデオデッキすら普及しきっていない時代、本放送を楽しく見終えると、もう出会う機会がなかったアニメも多かったのです。

 関東地方での『ビスマルク』の放送は日本テレビで日曜の10:30から。人気絶頂『キン肉マン』の次の時間帯です。筆者は当然のように『ビスマルク』を見ていたはずでした。しかしその後、触れる機会はなく、いつしか記憶の底に埋もれていったのです。

 その記憶が呼び覚まされたのは大学時代、当時所属していたゲームのサークルの合宿の時に起こったある出来事でした。

 サークルの合宿は、民宿を借り切って数日間の間、みなで好きにゲームを遊んだりアニメを見たりするという、それは楽しいものでした。そのとき、ある先輩が持ち込んできたのがロボットアニメのオープニングと映像をまとめたビデオでした。当時は今のように自由にアニメの映像や音楽を見られる時代ではなく、マニアが必死に集めた映像を切り貼りして作られた、お手製のビデオが出回っていたのです。何度も何度もダビングが繰り返され、画質も音質もガタガタになっていましたが、それでも他に懐かしい歌声と映像に触れる手段はなく、貴重な品として扱われていたのです。

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