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人型だし宇宙人では? 『ウルトラマン』カテゴライズできない気になる「アイツ」

『ウルトラマン』には令和になっても謎多き、人気の敵がいます。あいつは何者だったのでしょうか。

宇宙人か怪獣か? 哲学になってしまう不思議な怪人

『ウルトラマン』キービジュアル (C)円谷プロ
『ウルトラマン』キービジュアル (C)円谷プロ

『ウルトラマン』にはたくさんの怪獣が登場しますが、宇宙人となると案外少ないものです。宇宙人がメインだったのは、むしろ『ウルトラセブン』でした。登場順に名前を挙げていけば、「バルタン星人」「ザラブ星人」「メフィラス星人」、一瞬だけ登場する「ケムール人」に「ゼットン星人」と、複数回登場する分を除くと、わずかしかおりません。

 ただ上記以外にも、「人型」をした敵は登場しています。「海底原人」の「巨大ラゴン」、「ミイラ人間」、怪獣「テレスドン」を使役する「地底人」なども登場しました。しかし、彼らは異星からやってきたわけではないので、「宇宙人」とはいえないでしょう。また、そういった意味では「ジャミラ」は異星からやってきましたが、サブタイトル「故郷は地球」が示す通り、もともとは地球人です。

 さてこうして見てみると、どうしても気になるのが第28話「人間標本5・6」に登場した「ダダ」です。人気のダダは、怪獣なのでしょうか、宇宙人なのでしょうか。

 エピソード内におけるダダは、「271号」という個体です。母星の上司から、地球人を標本として採取するよう命じられてやってきました。

 上司との通信においては会話も行っており、これを「怪獣」とカウントするのは難しいでしょう。「母星」を持つ「知的生命体」であるならば、宇宙人と言って差し支えなそうですが、彼らの肩書き(別名)はというと「三面怪人」です。怪獣でも宇宙人でもなく、「怪人」という扱いなのです。

 なお、公式サイトにおいても出身地は「ダダ星」と記載されています。それなら「ダダ星人」と呼称してもおかしくないのですが、そうはさせないのがダダの不思議なところです。

 ダダという名前は、1910年代半ばに欧米で勃興した芸術運動「ダダイズム」が由来とされています。ダダイズムは既成概念、枠組みに対する否定、破壊を提唱し、権威へのアンチテーゼを突きつけた運動でした。

 それを踏まえてダダを眺めれば、本当はひとりなのに三面を有し、幾何学的で洗練された縞模様を配した身体など、とらえどころがありません。既存の「〇〇星人」という枠組みを踏襲しない名称自体が、ダダイズム的ともいえます。それはつまり、ダダが宇宙人なのか怪獣なのかという問い自体を無意味にするのです。

 異星から来たことは明確なのですから、やはり宇宙人にカウントしても良さそうではあるのですが、令和の現在においてもなおその位置付けはなんとも曖昧なのが、まさに「怪人」の成せる技なのでした。

(片野)

【画像】え…っ? 「三面」全部覚えてる? こちらが『ウルトラマン』唯一の「怪人」のいろんなバージョンです(4枚)

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