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本当に「初代が帰ってくる」幻の『続ウルトラマン』 科学特捜隊解散、30年後の物語とは?

『ウルトラマン』の正式な続編『続ウルトラマン』が企画されていたことを、ご存じでしょうか? その企画が行き着いた先は……。

幻の『続ウルトラマン』の企画内容とは

初代とは別のウルトラ戦士がやってくる『帰ってきたウルトラマン』についてまとめた『テレビマガジン特別編集 帰ってきたウルトラマン EPISODE No.1~No.51』(講談社)
初代とは別のウルトラ戦士がやってくる『帰ってきたウルトラマン』についてまとめた『テレビマガジン特別編集 帰ってきたウルトラマン EPISODE No.1~No.51』(講談社)

 1971年放送の『帰ってきたウルトラマン』というタイトルはある意味、誤解を招くものです。初めて聞いたなら、「ゾフィー」とともに地球を去ったあの「初代ウルトラマン」が、再び地球に「帰ってきた」と思うことでしょう。

 ところが、実際にやってきたのは、初代とは異なる「ウルトラマン」です。後年、「ジャック」という新たな名称が与えられる、別個体の「ウルトラ戦士」でした。

 なかなかややこしいですが、この『帰ってきたウルトラマン』という企画も、もとをたどれば、本当に初代ウルトラマンが再び地球にやってくる内容の『ウルトラマン』の「続編」だったのです。企画書のタイトルも、当初はそのまま『続ウルトラマン』でした。幻となった『続ウルトラマン』は、いったいどんな内容が予定されていたのでしょうか。

 書籍「ウルトラ特撮PERFECT MOOK vol.4 帰ってきたウルトラマン」の情報によると、『続ウルトラマン』の舞台設定は、ウルトラマンが地球を去ってから30年後です。すでに「科学特捜隊」は解散しています。そんななか、富士山に突如、巨大な怪獣が出現しました。

 自衛隊がなんとか応戦するも、怪獣対策のノウハウは継承されておらず、大苦戦します。逃げ惑う群衆のなかには、かつての科学特捜隊のリーダーである「ムラマツキャップ」の姿がありました。ムラマツキャップが懸命に「ウルトラマン」の帰還を願うと……その祈りが通じて、ウルトラマンが地球に再び現れる、という始まり方だったようです。

 自衛隊に科学特捜隊のノウハウが継がれていない点がなんとも切なく、また引退したムラマツキャップが、祈ることをしかできないのも歯がゆいところですが、「続編」としてはむしろ地に足のついた、深みのある物語を感じます。その後、「ハヤタ」が『続ウルトラマン』における主人公「バン」とバトンタッチする、熱い展開も予定されていました。

 さて、ウルトラシリーズは必ずといっていいほど、企画が二転三転します。『続ウルトラマン』が、その後にたどった紆余曲折は、最終的に『帰ってきたウルトラマン』に至る歴史がすでに証明済みです。

 ただ、興味深いのは、その設定変更の慌ただしさでした。撮影時、第1話の格闘シーンを撮り終えたところで、ようやく今回のウルトラマンが「初代と異なるウルトラ戦士」という設定になったのです。撮影現場の混乱、そして逼迫具合を想像するだけでも胃が痛みます。

 ちなみに、『ウルトラマン』の次作『ウルトラセブン』はその後、いわゆる「平成ウルトラセブン」として正式に続編が制作されました。『帰ってきたウルトラマン』も、ウルトラシリーズの続編ではありますが、『ウルトラマン』と地続きの『続ウルトラマン』もぜひとも観てみたかったと思う次第です。

参考書籍:「ウルトラ特撮PERFECT MOOK vol.4 帰ってきたウルトラマン」 (講談社シリーズMOOK)

(片野)

【画像】え…っ? 似てるけど「模様けっこう違う」 コチラが「ウルトラマンと帰ってきたウルトラマン」の比較です

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