「豪華すぎ」「今見ると衝撃」朝ドラヒロイン2人が出演していたNHK Eテレの実写版
平成生まれの子どもなら誰もが親しんだNHK Eテレの幼児番組の実写版に、後の朝ドラヒロインがふたりも出演していました。
がんこちゃんを名女優が演じていた!?

NHK総合やEテレの幼児向け番組には、民放のゴールデンタイムの番組をしのぐような意外なビッグネームが出演していることがあります。後にNHKの朝ドラに主演して国民的ヒロインになった女優がふたりも出演していたEテレ番組の実写版がありました。
それがEテレの幼児向け人形劇『ざわざわ森のがんこちゃん』の実写版として、2017年にNHK総合で放送されたドラマ『もしもドラマ がんこちゃんは大学生』です。『ざわざわ森のがんこちゃん』放送20周年を記念して制作されました。
『ざわざわ森のがんこちゃん』の主人公は、明るくパワフルな恐竜の女の子「がんこちゃん」です。『がんこちゃんは大学生』ではがんこちゃん役を朝ドラ『エール』でヒロインを演じた二階堂ふみさんが演じます。そして、がんこちゃんの親友の「しかりちゃん」役を演じていたのは『虎に翼』でヒロインを演じた伊藤沙莉さんです。
本当は恐竜だけど、なぜか大学生になったがんこちゃんは、黄色いリボンにピンクの洋服という姿で、口には犬歯を生やしています。いつも明るくポジティブで、四股を踏めば地面が揺れるほどの怪力ですが、まわりの人間の友達に影響されやすいがんこちゃんに、しかりちゃんが冷静なツッコミを入れる形で話は進んでいきます。
第1話では、あらゆる物事をSNSに投稿して「いいね」をもらうことを生きがいにしている「ネタクレくん」を、朝ドラ『なつぞら』や大河ドラマ『鎌倉殿の13人』に出演し、ドラマ『Eye Love You』で二階堂さんと共演した中川大志さんが演じています。
第2話では、常にスマホを見ていて何でも検索しないと気がすまない大学生(本当は中年男性)「ケンサクくん」を宮崎吐夢さん、第3話ではネットではいつも強気なことを言うけど現実では匿名にならないと主張ができない「シュチョウくん」を前野朋哉さんが演じていました。第2話には、朝ドラ『あんぱん』にも出演していた板橋駿谷さんががんこちゃんをナンパする半グレの男として出演しています。
第4話では、他人に嫌われないようにするため個性どころかアイデンティティまで捨ててしまった「ブナンくん」を映画『翔んで埼玉』で二階堂さんと共演した岡山天音さんが演じました。今なら民放のゴールデン枠のドラマでも実現しないような豪華な出演陣です。
キャラクターを見ても分かるように、さまざまな現代風の若者が登場し、がんこちゃんは彼らに大いに賛同するのですが、結局おかしな出来事が起こってしまうという社会風刺コメディーです。何よりもポジティブで元気ながんこちゃんを二階堂さんが全力で演じており、大きな笑顔になると本当にがんこちゃんのような表情になるあたり、さすが名女優だとあらためて感じさせられます。
(大山くまお)

