『鬼滅の刃 遊郭編』音柱・宇髄天元の3人の嫁 雛鶴・まきを・須磨の魅力と見せ場
放送が楽しみな、TVアニメ『鬼滅の刃 遊郭編』のキーパーソンとなる音柱・宇髄天元には、なんと3人の嫁、雛鶴(ひなつる)、まきを、須磨(すま)がいます。知っておくとアニメ放送がもっと楽しめる、彼女たちの3人3様の魅力とその見せ場をご紹介します。
雛鶴、まきを、須磨…3人の嫁を平等に愛すことができる音柱・宇髄天元
放送が楽しみなTVアニメ『鬼滅の刃 遊郭編』で、キーパーソンとなるのは、「派手」が身上の自称「祭りの神」、音柱・宇髄天元(うずい・てんげん/CV:小西克幸)です。元忍の天元は、恵まれた体格をした素敵なイケメンで、現役の柱の中で唯一の妻帯者。
その嫁とは……、雛鶴(ひなつる)、まきを、須磨(すま)の3人です。
※この記事では、まだアニメ化されていないシーンの記載があります。原作マンガを未読の方はご注意ください。
嫁が3人というのは天元がイケメンだからいっぱい嫁にできた……というわけではありません。彼が生まれ育った忍びの一族では、15歳になると一族の長が選んだ3人の「くのいち(女性の忍者)」を嫁にするのが決まりだったためです。
その後、一族の在り方に嫌気がさした天元が一族を離れた際、3人の嫁たちも彼と運命をともにする道を選びました。
『鬼滅の刃 遊郭編』では、密偵として花街にもぐりこみ、上弦の鬼と遭遇した3人の嫁。どんな彼女たちの活躍が見られるか楽しみにしている方も多いでしょう。
本稿では、宇髄天元の3人の嫁たちの魅力と見せ場をご紹介します。
●雛鶴、まきを、須磨の個性的な「3人の嫁」の魅力
雛鶴(21歳)は、一族のなかでは宇髄家に次いで序列の高い家の出身です。3人の嫁のなかでは、もっとも年長で思慮深く、落ち着きがあります。左目の下にある泣きぼくろがセクシーで、ちょっと寂し気にも見えます。機転がきいて戦闘能力も高いため、くのいちとしても最高の女性と言えるでしょう。
まきを(20歳)は天元の親戚で、キリッとした大きな目が特徴です。身体能力の高さは抜群で、短気なところはありますが、ここぞというときにはしっかり我慢できるのは、優秀なくのいちであるからでしょう。
須磨(19歳)は、天真爛漫な末っ子キャラです。鼻水まで垂らしながら、豪快な泣きっぷりを見せますが、なぜかその飾らない天然なところがかわいらしい嫁です。実は本当は彼女の妹が天元の嫁になる予定でしたが、泣いて暴れて天元の嫁の座を手に入れたという、一途すぎるエピソードもあります。
天元に嫁が3人いることについて、善逸は目玉が飛び出るほどの驚きと怒りで、「なんで嫁、3人もいんだよ。ざっけんなよ!!」と叫んでしまい、激しいボディブローをくらいました。それを見た炭治郎も伊之助は、その後、嫁が3人という問題については口をつぐむしかなかったようです。
女性人気が高い天元なので、この「3人の嫁」問題で炎上するかと思いきや……、そこはすんなり受け入れられたようです。理由としては、「3人の嫁」の魅力に加えて、嫁が3人いることで天元の愛妻家ぶりなどキュンシーンが増えたことと、3人もいるので、天元ファンのジェラシーが薄まったからかもしれません。
●3人の嫁のおかげで、天元の愛妻家ぶりをたっぷり堪能できる
密偵として花街に潜入していた雛鶴、まきを、須磨の嫁3人と連絡が取れなくなったと天元が炭治郎たちに話したときのことです。伊之助が「嫁もう死んでんじゃねぇの?」と心ない言葉を口にした瞬間、派手な「ドゴ」という音とともに、天元のボディブローが伊之助にさく裂。この怒りからも、天元がいかに3人を愛しているかが分かります。
かつて、彼は「3人の嫁」に、「俺は派手にハッキリと命の順序を決めている。まず、お前ら3人。次に堅気の人間たち。そして、俺だ」と名言しています。自分自身の命よりも、鬼殺隊としては本来、一番に守らなくてはいけない一般の人たちよりも、まずは「3人の嫁」だと言い切るのです。天元、ステキすぎます。
しかし、この言葉に不安になったのは、3人の嫁のなかで一番強気なはずのまきをでした。忍の一族の女性として、自分の命よりも任務を果たすことを最優先するように教え込まれて育ったため、「死ぬなよ」という天元の言葉に戸惑ったのです。
上弦の鬼に捕らわれていたのを伊之助に助け出されたまきをと須磨。鬼の分身相手に、クナイを手に伊之助とともに戦います。
そこに派手に登場するのが愛する夫の天元です。自分の命を顧みず、そんな危険な場所に、妻たちを救いにやってきた天元を見て、まきをは天元の言葉の真(まこと)を知り、涙ぐんでしまいました。
続いては、3人嫁の見せ場を紹介します。
雛鶴、まきを、須磨 それぞれの個性と見せ場
●上弦の鬼にも負けない! 鬼気迫る雛鶴の見せ場
雛鶴の最大の見せ場は、熾烈を極める上弦の鬼との戦いで、命の危険も顧みず大量のクナイを打ちこむ武器を構えて立ち向かう姿です。その姿は、バズーカーをかついだ筋肉隆々の俳優よりも勇ましく、鬼気迫るものを感じます。
雛鶴は、密偵で花街に潜りこむ前にこう提案しています。「上弦の鬼を倒したら、一線を退いて、普通の人間として生きていきましょう」と。
彼女は、忍として人の命を奪ってしまったことを後悔し、そんな自分にけじめをつけたいと思っていたのです。そして、この時、彼女は少し寂しそうな笑顔で、「その時、四人が揃っていなくても、恨みっこなしです」と言っています。
上弦の鬼への攻撃は、覚悟の上でのことだったのでしょう。自分の命と引き換えにしてでも、天元たちが「陽の下を」生きていく道を切り拓きたいという強い意志を感じる、雛鶴の一番の見せ場です。
●まきをと須磨のにぎやかさに救われる
まきをと須磨のやり取りは、コントのようです。ボケたおす須磨と、つっこみまくるまきを。須磨は抑制がきかなくなって叫んでいるし、それにつられてまきをもエキサイトし、怒鳴り合いになり……。そうなるともはや天元にも雛鶴にも止められません……。
でも、このふたりのドタバタの賑やかさがあるから、陰鬱になりすぎず、救われている気がします。そう思えば、鼻水を垂らして泣きじゃくっている姿こそが須磨の見せ場であり、それを対抗して、目を三角に吊り上げて怒っているまきも、彼女の見せ場なのではないでしょうか。
このふたりの涙の言い合いが見られるのは、死闘の後。上弦の鬼の攻撃で死を覚悟した天元がタジタジになってしまう、ハラハラドキドキなシーンです。
こうして天元とかまぼこ隊たちが上弦の鬼を倒したことで、この後、物語は大きく動いていきます。
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3者3様の魅力を見せる雛鶴、まきを、須磨の3人の嫁。懐の深い天元だからこそ、この3人の嫁の個性を生かしつつ、彼女たちをしっかり受け入れられているのでしょう。天元が女性からの人気が高いのは、こういうところがにじみ出て、それが高ポイントにつながっているのかもしれません。
(山田晃子)