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【シャーマンキング30周年への情熱(66)】力を振るうハオを救おうとする主人公たち

どこまでも強がりを続けるハオとの、人間味あふれる戦い

 シャーマンキングとして目覚めたハオは、葉の周囲にいた者や大切な者たちを全員殺して魂を奪います。葉も例外ではありませんが、次に気がつくとそこはグレート・スピリッツのなかでした。シャーマンキングしか入れないというコミューンで、葉はハオの野望と似た想いを持っていたことを白状します。

 ただふたりの違いは、「人間を恨んでいたか、滅ぼしたかったか」という点です。ハオはそれが勝敗を分けたと語っています。

 またハオは、葉の大切な人たちを全員殺したのは力の誇示ではなく、地上が地獄になる前に魂を楽園に避難させたのだと言います。これは一神教の宗教に多く見られる「世界の終末に神の救いがある」という考えに共通します。ただ神であるハオにしてみれば「誰を救うかは自分が決める」ので、逆の視点で描かれているわけですね。

 しかしハオの「救い」とは果たして誰のためのものだったのでしょう? 全員を殺してグレート・スピリッツに魂を集めた結果、距離が離れていたガンダーラと蓮達は再会を果たし、五大精霊が引き渡されました。シャーマンキングのコミューンに入れるのはハオだけではありません。

 葉はハオの片割れとしてシャーマンキングと同等の資格を持っているでしょうし、五大精霊がグレート・スピリッツを構成する重要な要素なら、管理人がマスターキーを持っているのと同じでしょう。頭脳明晰なハオなら、それは全部わかっていたはずなのです。彼が行った「救い」は全部、ハオのためでもあったのです!

 これは今回もまた、ホロホロがズバリ見抜いています。シャーマンキングはひとりぼっちで寂しいから、誰かと一緒にいたい、つながっていたいのに、素直に言えなくてちょっかいを出していたのがバレてしまったわけですね。

 もっともそれを認めるハオではありません。なおも強がりを続けて、力で五大精霊を否定しようとしますが、葉たちはつき合いません。彼等の目的はハオに勝つことではなく、ハオが裸の王様にならないように助け導くことだからです。ただ今の自分が裸の王様だと言われたハオはもちろん怒ります。そこで繰り出したのが、「オーバーソウル グレート・スピリッツ」というわけです。

 こうして紐解くと、この戦いは実に人間味あふれるものであることがわかります。そもそも戦いではなく「手合わせ」です。もはや重要なのは勝敗ではなく、ハオは救われるのかどうか! 次回いよいよ最終回にして最終決戦、彼らの結末を見守りましょう!

 それでは今回はこの辺で。またよろしくお願いします!

(タシロハヤト)

【画像】シャーマンファイト最後局面、絶望的すぎるハオの力も発揮され…(6枚)

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