子供には刺激が強すぎた『キャッツ・アイ』 少年の性癖をゆがませた!?
1983年7月11日はTVアニメ『CAT'S EYE(キャッツ・アイ)』の放送が開始された日です。原作は北条司。普段は喫茶店を切り盛りする美人三姉妹が、裏ではレオタード姿で夜の闇を舞う怪盗として活躍するストーリーは、ヴィジュアル面のインパクトの強さから当時の少年少女にとって忘れられない作品となりました。
少年にとてつもない衝撃!

1983年7月11日はTVアニメ『CAT’S EYE(キャッツ・アイ)』の放送が開始された日です。原作は北条司先生。予告状を出し美術品を盗み出す謎の女怪盗集団「キャッツアイ」と、キャッツアイ逮捕に執念を燃やす刑事・内海俊夫。いつもキャッツアイに出し抜かれている俊夫は上司に怒鳴られ、絶えず左遷の危機にさらされる冴えない毎日を送っていました。そんな俊夫がぐちを吐き出しに行くのは、恋人である来生瞳が営む喫茶店「キャッツアイ」。しかし実は瞳と姉の泪、妹の愛、いずれ劣らぬ魅力を放つ3姉妹が、キャッツアイの正体だったのです。
『キャッツ・アイ』の放送が始まった時、まだ小学生だった筆者はとてつもない衝撃を受けたのを覚えています。美人でスタイル抜群なお姉さんたちが色っぽいレオタードに身を包み、夜の闇を駆け美術品を盗み出しているのです。そもそもレオタードという単語を知ったのも『キャッツ・アイ』なのですが、当時はアニメで年上の女性たちが主人公という作品も珍しかったこともあり、毎週のように繰り広げられるキャッツアイと警察の知恵比べ、そして三姉妹の躍動するレオタード姿を楽しみにしていました。実を言うと、あのとき筆者の性癖が少しゆがんだような気がしています。少年には刺激が強すぎる作品だったのです。
また、本作の特徴としては当時としては珍しく、2期に分けて放送されたことも挙げられるでしょう。1期は7月11日から1984年3月26日まで放送され、半年後の10月8日から1985年7月8日の期間、2期が放送されました。現代は分割での放送や2期という形で続きが作られるのも珍しい話ではありませんが、当時としてはあまり例がなく、2期の放送を初めて知った時は大喜びした記憶があります。なお、1期と2期の間に放送されたのは『ガラスの仮面(1984年版)』なのですが、オープニングでは主人公の北島マヤがレオタード姿でダンスを披露していました。もしかしたら、『キャッツ・アイ』から何らかのオマージュを受けたのかもしれません。