ファミコン全盛期、子供たちが飛びついたゲーム雑誌の思い出 現在も唯一残る1誌とは?
今なお健在なゲーム雑誌は?

●「ファミコン通信」(現:ファミ通)
今回紹介するなかで唯一発行が続いているのが、1986年6月にアスキーが創刊した「ファミコン通信」です。1991年7月に週刊化され、1995年には略称として使われていた「ファミ通」が正式名称となりました。2000年4月からはエンターブレイン、2013年にはKADOKAWAへと発行元が変更されており、現在はKADOKAWA Game Linkageが発行しています。
人気コーナーとして4人のレビュアーがゲームに点数を付ける「クロスレビュー」が存在しており、高得点を獲得したタイトルには大きな注目が集まるため、極めて強い影響力を保持していました。誌上で使えるポイント「ガバス」も大変な人気があり、1990年代半ばには他誌が続々と休刊するなか、圧倒的な存在感を保持し、今なお週刊誌として活躍を続けています。
●「ファミコン必勝本」
JICC出版局(現:宝島社)が刊行した「ファミコン必勝本」は、1984年から6年にかけて別冊宝島シリーズで刊行された「ファミリーコンピュータ必勝本」を引き継ぐ形で1986年3月に創刊されました。
他誌では扱いが少なかった『ウィザードリィ』の取り扱いが多く、ベニー松山氏による小説『隣り合わせの灰と青春』や石垣環氏によるマンガ『ウィザードリィ外伝』も連載されるなど、特に力を入れていました。なお、『隣り合わせの灰と青春』は2022年末からリイド社のWebマガジン「コミックボーダー」でコミカライズ版の連載がスタートしています。
他にも『ポケットモンスター』の生みの親である田尻智氏がエッセイ『パックランドでつかまえて』を連載し、後に小説家やシナリオライターとして活躍する手塚一郎氏や漫画家となる鈴木みそ氏(ちゃっきりみそ)など才覚あるライターが個性を発揮する企画が多く掲載されていたのも大きな特徴と言えるでしょう。
しかし「スーパーファミコン」への転換期を迎えると人気は低迷し、たびたびリニューアルを繰り返すものの勢いを取り戻すことはできず、1998年5月1・15日合併号を以て休刊を余儀なくされました。
(早川清一朗)


