45周年!大場久美子版『コメットさん』でウルトラ戦士の後日談が語られた理由
まだ地球にいてくれたんだ……

●第43話「初恋の人ウルトラマン」客演:ウルトラマンタロウ
43話のあらすじは
「初恋の人であるウルトラマンタロウの太郎さんと再会するコメットさんが、会社員として働く太郎のアパートへ通うようになります。しかし、ある日、太郎と暮らす少年(宇宙人)が足の傷口から地球の菌に侵されてしまいます。太郎は、タロウに変身したら、地球にいられなくなるという宇宙の掟を破って変身。少年を連れて地球を去って行くのでした。」
この回は、タロウとコメットさんが宇宙で友達だった事実が前提になっています。しかも、『ウルトラマンタロウ』本編最終回の「さらばタロウよ! ウルトラの母よ!」のアフターストーリーのように、つながっていました。
本編の最後は、主人公・東光太郎がウルトラバッジを投げ捨てて人混みのなかへ消え、「完」となりました。そして、『コメットさん』に登場した下塚太郎は、「変身しないことを条件に地球に住む許可を得ていた」と言っています。しかし、最後は変身して地球を去らねばなない状況になり、コメットさんと別れてしまう、という悲しい結末です。ちなみに、太郎役は本編のタロウ・光太郎役の篠田三郎さんではなく、『マッハバロン』の嵐田陽役で知られる下塚誠さんでした。
●第63話「ウルトラマンと怪獣アカゴン」客演:ウルトラマンレオ(おゝとりげん)
63話では
「ある朝、小学生の準平君が、全身垢だらけの怪獣アカゴンになってしまいます。魔法でも治せず、悩むコメットさんが空を見上げて祈ると、ウルトラサインが! 目の前に、ウルトラマンレオのおゝとりげんが現れます。『怪獣になった子供を戻すには、君が宇宙人だと宣言するんだ』と、言われたコメットさんは悩みます。「準平は宇宙のアルファ線、ガンマ線を浴びると治る」というげん。彼は宇宙の掟により、レオに変身すると地球を去らなければなりませんが、コメットさんを見かね、レオになって準平を連れ宇宙へ飛び立ちます。そして、地球から去ってゆくのでした」
という物語が描かれました。
ウルトラマンレオことおゝとりげん役の真夏竜さんが、そのまま登場したことにも驚きです。また、タロウと同じく、『ウルトラマンレオ』のアフターストーリーを思わせる内容でした。
『ウルトラマンレオ』の最終回「さようならレオ! 太陽への出発!」の最後は、げんが変身リングを外して仲間の前から消え、行方知れずで終わります。つまり、あの後、レオは地球に滞在していたことになるのです。この63話では、「レオのふるさと・獅子座L77星は爆発してなくなった」、「地球はたったひとつのすみか」というセリフも飛び出し、『ウルトラマンレオ』への愛が伝わりました。
●なぜコラボが実現したのか?
情報が少なかった放送当時、みんなが思った「なぜコメットさんにウルトラ戦士たちが出たの?」という疑問について、いろんな理由が考えられます。まず、放送局が同じTBSだったこと、また、『コメットさん』の脚本家・阿井渉介さんが『タロウ』や『レオ』の脚本も書いていた縁や、制作会社の国際放映と円谷プロにパイプがあったこと(両社は事業面などで良好な関係だったとか)などから、まさかのコラボが実現したと思われます。
また円谷プロは1979年4月からアニメ『ザ☆ウルトラマン』を放送することもあり、異質な組み合わせでしたが、PRとしてもファンサービスとしても、素敵なコラボとなりました。特番でもないのに違うドラマ番組が、こんなにがっつりと絡み合うのは本当に珍しい出来事です。
(玉城夏)




