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「クソゲー」を買って後悔! 損するのは「お金」と「時間」だけじゃない?

誰もが避けたい「クソゲー」との出会い。しかし、完璧に避けることも難しく、誰しもが一度ならず出会った経験を持つことでしょう。ですが「クソゲー」は、出会った後にまで色濃い影響を及ぼします。そのデメリットとは。

「クソゲー」が「クソゲー」を呼ぶ、恐るべき悪循環

「クソゲー」と消費者の戦いは、ファミコン以前から続く。画像は「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」(任天堂)
「クソゲー」と消費者の戦いは、ファミコン以前から続く。画像は「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」(任天堂)

 コンピュータゲームが歩んだ歴史の中で、数多くの名作・良作が生み出されてきました。ですが、同時に「クソゲー」も世に放たれており、ゲームファンの心に浅からぬダメージを刻んでいます。

「クソゲー」の定義は人によって解釈が異なる点もありますが、「面白くない」「明らかな設計ミス」「難易度が高いのではなく理不尽」「世界観をぶち壊す」「バグが多い」「破綻している」など、楽しさに繋がらず出来の悪いゲームを指すことが一般的です。

 人が「クソゲー」を遊ぶと、まずその出来栄えに失望し、怒りや落胆といった感情が湧き上がります。また、プレイした時間も無駄に感じられ、その「クソゲー」のせいで時間と金銭を無駄にしたと悔やむまでが基本的な1セットです。

 ですが、「クソゲー」を買って被る影響は、その時失った時間とお金だけではありません。この他にどんなデメリットがあるのか、苦い経験を元にお伝えします。

●「クソゲー」が売れると、新たな「クソゲー」に繋がる恐れが

 残念ながら、令和の時代でも「クソゲー」と呼ばれるゲームは存在します。ですが、一時期と比べれば減ってきていますし、歴代の「クソゲー」と比べると、ある程度遊べる場合も少なくありません(それでも、時折度肝を抜くような「クソゲー」も登場するので、油断なりませんが)。

 特に影響が大きかったのは、やはりファミコン時代。『スーパーマリオブラザーズ』の大ヒットでファミコンが一大ブームとなり、多くのメーカーが参入した結果、一部に粗製濫造と思えるものが続出しました。

「クソゲー」の厄介なところは、実際に遊んでみるまで分からない点です。体験版があれば事前にチェックも可能ですが、全体から見ると事前に体験版が出るケースは稀。また、リリースする側が「クソゲー」だと自覚している場合、わざわざ体験版を出す気配りを見せるとは思えません。

 時代的に難しかったり、体験版のリリースがなかったりと、「クソゲー」を事前に察知するのは難しいもの。その結果、「クソゲー」を掴んでしまう被害者は、どの時代でも後を絶ちません。

 購入者がひとり生まれると、1本分の売り上げが発生します。個人レベルでは1本分の損失に留まりますが、販売側からすれば購入者の人数だけ売り上げが累積。もちろん、評判が悪いゲームは後の売り上げに響きますが、ゲームの売り上げは初動が最も大きい傾向にあるので、評判が広まる前にある程度売れてしまう場合があります。

 この初動だけで黒字になってしまうと、クソゲーを出したメーカーの成功体験になりかねません。しかも、そのうま味を知ってしまうと、同じような作りで2匹目のドジョウを狙うことも少なくありません。

 つまり「クソゲー」が売れてしまうと、更なる「クソゲー」が生まれる悪循環が発生し、被害の拡大へと繋がってしまうのです。一度きりではなく、悲劇が連鎖する恐怖。それこそ、「クソゲー」が持つ恐るべき点のひとつでしょう。

【画像】買って後悔!「クソゲー」と名高い懐かしゲームソフト(5枚)

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